拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

コトバ -赤い糸-

運命の赤い糸って信じる?


私は信じてる


あの時
もしもあの場所にいなかったら
私達は出会わなかった


あの時
もしもあなたと話す事がなかったら
二度と会う事はなかった


でもあの時
私達は同じ場所に居合わせ 話をし
また会おうねって約束をした


運命の赤い糸って信じる?


私は信じてる


もしも
どちらか片方が
この時代に生を受けていなければ
出会う事はなかった


もしも

男女別々の生を受けていなければ
私達はすれ違っていたのかも知れない


でも私達は
それぞれ別な性として
同じ時代に生まれて来たんだよ


きっとね


この小指とその小指に繋がれた
運命の赤い糸があって
私達は偶然を装って出会ったの

 

赤い糸は
運命だよって知らせてくれるけれど
気が付かずに また恋を始めるの


だから
この小指に繋がれた赤い糸は
どんなに遠く離れていても
きっと ずっと 繋がっているんだよ


いつから繋がっていたの?って
そんなの分からない


きっとね


ずっと ずっと ずーっと昔から
私達は運命の赤い糸で繋がっているの


だから大丈夫


信じて待ってて


きっと私がまた

あなたを探してみせるから

 

 

 

 

 

 

 

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あなたへ


あなたは、時々、不思議な夢を見る人でしたね。


あれは、あの子が生まれてから、どのくらいの頃だったでしょうか。
小さかったあの子を寝かせ、
あなたと2人きりの、短い夜のひと時。


結婚する前の、私達の話をしましたね。


あなたと結婚する事も、お母さんになる事も、
全然、想像なんてした事なかった
人生って面白いね


結婚願望がなかった私のこんな言葉に、
あなたは、言いましたね。


俺たちが結婚する事も、
あの子が生まれてくる事も、俺は知っていたよ と。


そして、言葉は続きました。


随分前に夢を見たんだ
そこには、俺たちと、それから、
小さな男の子が、一緒にいる夢だった と。


思い起こせば、いつだったか、
それは、まだ、結婚の意識もない頃。


あなたの膝に座り、甘える私に、
あなたは言いましたね。


いつまで、2人でこうしていられるかなって。


ずっとだよ


こう返した私に、あなたは言ったのでした。


俺たちがこんなふうに仲良くしていたら、
やきもちを焼く小さい子がいても? って。


あの時の私は、
ただ、あなたの言葉が不思議で、
そこに、結婚の意味がある事も、
将来の私達の姿も想像出来ませんでしたが、
丁度、あの頃に、あなたは、
小さな男の子の夢を見たのかも知れませんね。


あなたは、時々、不思議な夢を見る人だったから、
あなたの夢を見るとね、
なんだか、
特別なものを感じてしまいます。


例えば、あなたと夢は、
何か深い繋がりがあるとしたらって。


だって、
あなたがいつか見た、夢の中の小さな男の子は、
きっと、
まだ生まれる前のあの子が、
別な世界から、
あなたに会いに来たのだと、思いましたから。

 

あなたは、こんな私の話を、
どんな顔で聞いてくれるのかな。

 

 

 

 

 

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あなたへ


雨上がりの空に、虹が架かる夢を見ました。


それは、とても綺麗な虹でした。


虹を眺める私の隣には、あなたがいました。
いえ、正確には、あなたの気配が、そこにありました。


言葉を交わすこともなく、ただ、
あなたと一緒に、虹を眺めました。


あなたと一緒に、虹を見たのは、何年振りでしょうか。


雨上がりの空に、
綺麗な虹を一緒に見たのは、
あの子が、まだ小さかった頃でした。


また一緒に、虹を見る事が出来ましたね。


とても綺麗でしたね。

 

 

 

 

 

 

 

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