拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

お盆過ぎのそちら側

あなたへ お盆明けの日。 きっとあなたは、 雲に乗って、この街を見下ろしながら、そちら側に帰るのだろう。 そんな気がしたのは、いつだっただろう。 雲の上には、そちら側でのあなたの友達がたくさんいてね、 楽しそうにしているあなたの姿が見えた気がし…

盆明けの日

あなたへ あなたを見送ってからの私にとって、 お盆の期間は、唯一、とても早足で過ぎてしまう時間。 もっと、ゆっくりでいいのにさ、 どうしてこんなに、あっという間なんだろう。 そんな私の言葉に、 あなたは、どんな返事をしてくれたのでしょうか。 あな…

コトバ -盆の入り- 

おかえりなさい 今日の日をとても楽しみにしていたよ もしも今 目の前にあなたの姿が見えたのなら 本物かどうかを確かめるように きっと私は 何度もその頬に触れてしまうのでしょう そんな私のされるがままになりながら あなたは そろそろ気が済んだ?なんて…

お盆 -2019-

あなたへ この時期の連日の暑さに、 うんざり顔のあなたを思い出していました。 暑さが苦手だったあなた。 帰宅時間に合わせて、冷蔵庫で冷やしておいた濡れタオルは、 とても喜んでくれましたっけ。 冷蔵庫の前で、冷えたタオルを首に当てて、 幸せそうな顔…

思い出話

あなたへ これまでのあなたの命日には、 あなたのことについて、あまり多くのことを語らなかった私たちですが、 今年の命日には、あの子と2人で、 たくさん、あなたの話をしました。 あなたが息を引き取ったあの日、 2人でたくさん泣いたことや、テレビから…

あなたを想う日 -2019-

あなたへ 今日のあなたは、 どんなことを考えて、そちら側の1日を過ごしていましたか。 私はただ、あなたのことを考えていました。 この温もりを、絶対に忘れない そう誓って、最後にあなたのその手を握りしめた、あの日から、 丁度、5年が経ちました。 あな…

スイカの香り

あなたへ 先日買った、あなたへのプレゼント。 3種類の香りのお線香のうち、 スイカの香りのお線香は、夏になってからのお楽しみだよ。 あの日の、そんな私の声は、 あなたのところまで、届いたでしょうか。 梅雨明けの、眩しい太陽に目を細めながら、 そろ…

コトバ -夏の音- 2019

今年もまた夏が来たよ 照りつける太陽に目を細めながら 空の彼方へ 夏が来たことを知らせてみる 今年の梅雨明けは 例年よりも遅かったらしいよ 気が付いたら7月が終わっててさ もう8月だって 待ちわびた夏の音を聞きながら目を閉じると 彼と出会った最初の夏…

言葉のない3秒間

あなたへ どうして、こうも忙しいのかと、 なんだか、ため息が出てしまう今日この頃。 近頃の私の職場は、とても忙しく、 夕方には、疲れ果てて、 抜け殻のようになって帰路につくことも、しばしばでした。 会社からの帰り道、スーパーの前で、 出入り口を塞…

お気に入りのフレーズ

あなたへ うちは、主人がうるさいものですから 初めてこんな言葉を使ったのは、 あなたと結婚して、間も無くの頃のことでした。 あれは、私ひとりで、家にいた日。 突然の訪問客に、何も考えずにドアを開けると、 そこに、笑顔で立っていたのは、新聞のセー…

逢えない時間を数えながら

あなたへ ねぇ、あなた 覚えてる? あなたの仕事が忙し過ぎて、全然逢えなかった時間があったね。 あれは、私たちが出会ってから、 どのくらいが経った頃だっただろう。 真夜中に、あなたからの着信。 逢いに行けなくて、ごめんねって、 電話越しのあなたの…

土用の丑の日

あなたへ あれは、いつかの土用の丑の日のこと。 鰻は、お酒で蒸すと、 ふわふわになって美味しくなるんだよ 会社の先輩から、そんなふうに教えて頂いた私は、 仕事から帰ると、早々に、 あなたとあの子が喜ぶ顔を思い浮かべながら、 晩御飯の支度に取り掛か…

恋話 -2019-

あなたへ あの子と始めて、恋の話をしたのは、 あなたを見送り、どれくらいが経った頃だったでしょうか。 あの頃、あの子の口から出た、 女ってさなんて言葉が、 可笑しくて楽しかった、あの子との恋の話。 もしも、あなたが此処にいてくれたのなら、 あなた…

青空

あなたへ こちらでは、曇りや雨の日が長く続いていましたが、 今日は、とても久し振りに、青空を見ることが出来ました。 この梅雨の間に、雨の日の楽しみ方を思い出した私ですが、 やっぱり、青空が一番好き。 休憩中に外へ出た私は、 空を眺めながら、沢山…

最後の応援団

あなたへ 俺が学校辞めたいって話した時にさ、 いつか学校辞めなくて良かったって、 そう思える日が来ると思うよって、言ってたけれど、 お母さんのあの言葉は、本当だったよ あの時は、そんな日は絶対に来ないと思っていたけれど、 本当に来たよ これは、野…

前髪 -2019-

あなたへ 前髪を切りました。 ずっと、あなたが切ってくれていたこの前髪を、 自分で上手に切れるようになったのは、 いつだっただろう。 初めて、前髪を上手に切ることが出来たあの日から、 一度も失敗せずに、切ることが出来るようになりました。 あなたを…

向き合わなければならなかった気持ち

あなたへ ここ最近のこちらでは、雨や曇りの日が続いています。 最後に青空を見たのは、いつだっただろうか。 考えてみても、思い出せないくらいに、 遠い過去のような気がしてしまいます。 晴れない空を、ただ眺めながら、 あなたのことを考えていたり、 何…

夢の中のあなた

あなたへ あなたとあの子と3人で、 ショッピングセンターへ出掛ける夢を見ました。 ショッピングセンターの駐車場は、大混雑だったけれど、 あなたは上手に混雑をすり抜けて、 すぐに駐車スペースをみつけてくれるの。 そうして、 デパートへ入ると、 最初に…

カワセミ

あなたへ あなたを見送り、気が付けば、 あまりテレビをつけることがなくなった我が家。 観たい番組は録画し、時間がある時に観る。 いつの間にかそのやり方は定着し、 ただ、テレビをつけておく時間は、 1日のうちに、朝の2時間程となりました。 最近のニュ…

なんでもない日のプレゼント

あなたへ 今日は、あなたにプレゼントがあるの。 ずっと、気になっていたもの。 あなたなら、きっと喜んでくれるかなって思って、 買っちゃった。 もしも、今、そちら側のあなたと話が出来るとしたなら、 どんな言葉を返してくれるのだろう。 あなたの場所に…

喧嘩をした記憶

あなたへ 曇り雲を眺めながら、 浮かない気持ちで、小さなため息を吐いたのは、 今更の、たくさんのごめんねを もう、生きているあなたに伝えることが出来ないのだと、 そんな気持ちになったからでした。 何故だか、あなたと喧嘩をしたことを思い出していた…

新しい料理

あなたへ あの子が高校に上がり、少しずつ、上達を感じた料理は、 相変わらず、苦手分野ではありますが、 最近の私は、また色々な新しい料理に挑戦しています。 職場の先輩に教わった料理や、自分で調べた料理。 今のところ、失敗もなく、順調に、新しい料理…

七夕の願いごと

あなたへ そちら側のあなたが たくさんの幸せに恵まれますように あの子の人生が 素晴らしいものでありますように 来世でも きっと あなたと結ばれますように これは、今年の私の願いごと。 今日は、7月7日、七夕の日です。 あなたは、知っていましたか。 七…

もうひとつの誕生日

あなたへ 七夕の日は、小さな命が、 このお腹の中に宿ったことを知った日 そうあの子に話したのは、 2年前の丁度、今頃のことでした。 七夕の日に俺の存在が分かったなんて、 ロマンチックだね じゃあ、七夕の日は、 もうひとつの俺の誕生日だね 私の話を聞…

6年後の応援団長

あなたへ あなたは、覚えていますか。 小学6年生だったあの子が、運動会の応援団長として、 立派にその成長を見せてくれた日のことを。 団長の証であるタスキを掛けて入場してきたあの子の姿は、 今でも忘れることが出来ません。 幼い頃からのあの子のことを…

3年目

あなたへ そちら側のあなたに、 始めて手紙を書いた日のことを、思い出していました。 あの頃の私は、あの夏にあなたを置いたまま、 前に進まなければならなかった自分が嫌で、 残酷に過ぎていく時間が、恐ろしくさえも感じていました。 あの夏が遠くなれば…

雨の世界

あなたへ 私は、いつから、 雨の日の外出が、嫌いになったのだろう。 幼い頃の私は、 雨の日の、楽しい過ごし方を知っていたはずなのに。 梅雨入りしたこちらでは、今日も雨が降りました。 朝から用事があった私は、出来るだけ、早く帰ろうと、 そんな気持ち…

登山

あなたへ 登山家の方が撮った写真を目にした私は、 やはり、高いところから見る空と、 私がいつも見ている空は、違うんだな なんて、まじまじと、写真を見つめながら、 ふと、私が最後に、山に登ったのは、 いつだっただろうかと考えていました。 小学生、中…

心がこもった贈り物

あなたへ あの子がアルバイトを始めた頃から、ずっと、 あの子のことを、とても可愛がってくれる方がいらっしゃいます。 度々、あの子へ、褒め言葉を掛けてくださるその方は、 此処に、あなたがいないことを知っています。 あの子への褒め言葉と共に、 お母…

信号待ちの楽しみ

あなたへ 信号待ちの間、 大型トラックや、バスが曲がるところを見るのが好きになったのは、 いつからだっただろう。 特に、片側一車線の道路を、横幅ギリギリで曲がっていく姿は、 その運転技術の素晴らしさに、 惚れ惚れとしながら、眺めてしまいます。 思…