拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

夢を叶えようとする人

あなたへ うちの息子がね、今の仕事、辞めるって言うのよ 次の仕事、何をすると思う? これは、職場の先輩の言葉です。 長い間、他県で活躍していた先輩の息子さんが、 ひとりで暮らす先輩の元へと帰って来たのは、 数年前のことでした。 時々、息子さんのこ…

充分過ぎる時間

あなたへ ねぇ、 あなたはどうして分かったの? あなたが此処からいなくなってからの時間が、 私たちにとって、どんな時間なのかって。 確かにね、 あなたの思っていた通りだったよ。 あなたと2人で過ごした思い出と、 あの子と家族3人で過ごした思い出の数…

息を止めた時間

あなたへ お母さん、知ってる? 10秒間、息を止めて、咳が出なかったら、 コロナウイルスに、感染していないんだって これは、先日のあの子の言葉です。 最初に申しておきますと、 これはどうやら、誤った情報であり、そこには何の根拠もないそうです。 そう…

資格試験

あなたへ 無事に、合格しました こんなあの子の声は、 あなたのところまで、届いたでしょうか。 専門学校へ入学したら、 たくさんの資格を取りたいと意気込んでいたあの子ですが、 まずは1つ目、無事に資格試験に合格しました。 通知が届いたのは、先日のこ…

生きる活力

あなたへ 私の父が、肺を患ったのは、 あなたが側にいてくれた頃のことでした。 父の体を心配し、たくさんの気遣いをしてくれたあなたのこと、 今でも、よく覚えています。 あの頃の父は、まだ、自由に動くことが出来ていましたが、 あなたを見送ってからの…

寒波に蘇った記憶

あなたへ 年末頃から、寒波という言葉を、よく耳にするようになりました。 その言葉の通り、ここ最近のこちらは、とても寒く、 朝は、目が覚めても、布団の中の温もりから離れられずに、 起きるまでに、時間が掛かってしまうこともしばしば。 ですが、一度起…

コトバ -冬- 2021

冬の色を 覚えていますか 冬の音を 覚えていますか 冬の匂いを 覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 一緒に過ごした4番目の冬 2人きりで過ごした 最後の冬を覚えていますか 間も無く生まれる小さな…

福笑い

あなたへ 福笑いって知ってる? なにそれ?怖い話? これは、年末のあの子との会話です。 このお正月は、何処へも行かず、家にいる。 そう決めた我が家では、 少しでも楽しい気持ちで過ごせるようにと、 あの子の好きな食べ物を、たくさん準備しましたが、 …

空の彼方への年賀状

あなたへ あなたの夢を見ました。 あなたと私。 一緒に、ポストの中を覗くところから始まったその夢の中、 あなたは、言いました。 俺には、年賀状が届かないんだねって。 夢から覚めた私は、 あなたの言葉を、何度も反芻しながら、 そちら側での、あなたの…

2021年

あなたへ 新しい年が始まりました。 2021年、始まりの日は、 とても綺麗な青空が広がりました。 あなたも、何処かで、同じ空を見ていたでしょうか。 ベランダに出て、空を見上げ、深呼吸。 ちょっと寒かったけれど、 暫くの間、綺麗な青空を眺めながら、 あ…

歩み -2020年-

あなたへ 間も無く、2020年が終わりを迎えます。 この1年を振り返ってみれば、 今年は、なんだかとても、 不思議な1年だったなと感じました。 あなたを想いながら過ごす時間は、 あの日から、何も変わらずに、 ゆっくりと流れる時間の中にいましたが、 視点…

引きこもり準備完了

あなたへ ここ最近の私は、連日に渡り、 買い物へと出掛け、とても忙しくしていました。 毎回、大荷物を持っての帰宅は、とても大変でしたが、 漸く、準備が整いました。 今の我が家には、冷蔵庫の中にも、棚の中にも、 あの子の好きなものが、たくさん並ん…

年賀状 -2020-

あなたへ クリスマスが過ぎ、年末へと近づいた頃になって、 漸く、バタバタと年賀状の準備をするのが、 毎年の我が家の恒例でしたが、 今年は、我が家でのクリスマスパーティーが、 早めだったからでしょうか。 今年の私は、パーティーが終わると早々に、 年…

MP3プレイヤー

あなたへ いつかのクリスマスに、 私の枕元に置いてくれたMP3プレイヤーを、 あなたは覚えていますか。 あれは、あの子が、小学生だった頃のことでしたね。 あなたがくれたプレゼントが、とても嬉しくて、 あの頃の私の側には、いつでもMP3プレイヤーがあり…

コトバ -クリスマスプレゼント-

メリークリスマス とても小さな声で そう声を掛けてみる 今夜の私の声は きっと彼には届かないだろう だって 1年の中で いちばん小さな声だもの そうして 彼には気付かれないように そっと クリスマスプレゼントを置いた 明日の朝 どうか彼の枕元に このプレ…

風の時代

あなたへ グレートコンジャンクションって知ってる? あなたのこんな言葉が蘇ったのは、先日のことでした。 あれは、いつの頃のことだったでしょうか。 あの時のあなたが、どんな話を聞かせてくれたのか、 思い出すことが出来ないままに、 私の隣から聞こえ…

私があなたに掛けるべき言葉

あなたへ 永遠を誓い合ったから、 永遠に、一緒にいられるような気がしていたよ。 それなのに、 あの時も、 あの時も、 ごめんね。 限られた時間の中でしか、 一緒に過ごすことが出来ないだなんて、 考えたこともなかったから、 そこに限りがあること知った…

クリスマスパーティー -2020-

あなたへ きっと今年も、 クリスマスパーティーに参加してくれたあなた。 ありがとう。 クラッカーを鳴らして始まる、 我が家のクリスマスパーティー。 とてもお腹を空かせていた昨夜のあの子は、 パーティーが始まるなり、もの凄い食べっぷりでした。 食欲…

コトバ -クリスマスパーティー-

クリスマスパーティーの準備を整えながら 部屋中を見回してみる もしも運命が違っていたら 今日の此処には どんな時間が流れていたのだろうかって あれから7回目のクリスマスパーティー 思えば あの頃よりも 随分 形が変わったな 住む場所が変わり あの子の…

招待状

クリスマスパーティのご案内です。 是非、来てくださいね。 日時:2020年12月19日(土曜日)19時30分より 場所:家族の部屋にて 軽装でお越しください。 先日お伝えしましたが、改めて、招待状を送ります。 今年もまた、あなたと家族3人でパーティーを過ごせ…

スタッドレスタイヤ

あなたへ スタッドレスタイヤはね 長い間は使えないんだよ お母さんのスタッドレスタイヤはね もうゴミだよ 今年のあの子は、 やけにスタッドレスタイヤについてを力説しながら、 私が持っているスタッドレスタイヤの役目は終わったのだと、 不思議な程に、…

秋の恒例行事

あなたへ 毎年の10月から11月頃のあの子が、 決まって大きく体調を崩すということに気が付いたのは、 いつの頃だったでしょうか。 我が家の秋の恒例行事は、体調を崩したあの子の看病。 気を付けているつもりでも、 夏の疲れからなのか、 気温の変化からなの…

小坊主探検隊

あなたへ あなたは、覚えていますか。 あの子が小学校に上がった頃に、あなたが始めた、 あの子と2人での自転車の旅。 それは、いつの頃からか、 小坊主探検隊と名付けられた男同士の旅でした。 探検から帰宅すると、探検日記なるものを作成した2人。 今日は…

老夫婦に憧れたきっかけ

あなたへ 私が初めて、 老夫婦に憧れを持った日のことを思い出していました。 あれは、あの子がまだ幼かった頃のこと。 仕事へと出掛けたあなたを見送ると、 あの日の私は、幼いあの子を連れて、 いつもよりも、大きな公園へと散歩に出掛けたのでした。 あの…

自らが望んでする勉強

あなたへ 子供の頃は、大人になれば、 勉強はしなくて良いのだと思っていたよ 私があの子にこんな話をしたのは、昨年の今頃の時期。 あの子と一緒に、 パソコンを買いに出掛けた帰り道でのことでした。 あの頃の私は、新しいパソコンを購入するという、 私に…

残り27日間

あなたへ 仕事を終え、会社を出た今日の私は、 まずは、大きなため息を吐き出しました。 明日は、やっとお休みだ 疲れたな って。 今日は、金曜日。 なんだか、今週が、とてつもなく長く、 そして、いつにも増して、疲れてしまったのは、 週の始まりに起こっ…

叶えてくれなくてもいい我儘

あなたへ 私ね、あなたと手を繋ぎたいの。 私ね、あなたと話がしたい。 その大きな手で髪を撫でながら、あの頃みたいに、 大丈夫だよって、言って欲しいの。 そうして、 その胸に耳を当てて、あなたの音が聞きたい。 それから、 一緒に、コーヒーを飲んで、…

ヘアサロン

あなたへ もう少し、髪が伸びたら、パーマをかけたいな こんな話を聞かせてくれたのは、この夏のあの子。 髪が伸びるのを待ちきれずに、夏の頃からのあの子は、 ヘアアイロンを使って、パーマ風の髪型を楽しみました。 あと、どのくらい掛かるかな 理想の髪…

初めてのトラブル

あなたへ 今日は、朝から事件がありました なんて言ったら、あなたは驚くでしょうか。 今朝も、いつも通りに家を出て、 車に乗り込み、会社へと向かった私ですが、 運転し始めて、暫くが経つと、違和感を感じました。 なんだか、ハンドルが取られるような、…

食欲の大波

あなたへ 話に聞いていた男の子のよく食べる時期。 あの子にも、そんな時期がやって来たのは、 昨年の冬の頃のことでした。 あの頃の私は、 これが、先輩の言っていた男の子の食欲というものか などと、とても感心しながら、 たくさん食べるあの子を眺めたの…