拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

手紙

目に見えない財産

あなたへ 何でも話せる家族になろう あなたが、こんなふうに言ってくれた日のことを、覚えていますか? あれは、私たちの結婚が、決まったばかりの頃のことでした。これからのことや、どんな家族になりたいか、あなたの想いを、たくさん聞かせてくれたことが…

あなたと過ごしたかった場所

あなたへ 先日、急に思い立って、ひとりで散歩に出掛けてからというもの、時々、ひとりで散歩に出掛けるようになりました。 あれは、あの子が間も無く中学校へ上がる頃のことでした。 あの子に、手が掛からなくなったら、夫婦でどんな時間を過ごすの? そん…

あなたの笑顔

あなたへ あなたの夢を見ました。 それは、あなたが、とても楽しそうに笑っている夢でした。 あなたが、あまりにも楽しそうに笑うから、つられて私も笑いながら、とても楽しい気持ちで目が覚めたんでした。 あなたの笑顔は、あの時のまま、見ているこちらま…

教えるということ

あなたへ 人に教えることって難しいよね 先日、武道のお稽古から帰って来たあの子は、近頃、武道で悩んでいることを話をしてくれました。 帯の色が変わり、後輩たちに、教える立場になったあの子。 担当しているのは、小学校低学年の子たちだそうで、あの子…

織姫と彦星

あなたへ 今夜は、ベランダに出て、空を眺めていました。 薄い雲の向こうに見える星空を見上げながら、天の川で再開した織姫と彦星と、私たちを重ね合わせていました。 もしも、今夜、私たちが、織姫と彦星になれたのなら、どんな時間を過ごすのでしょうか。…

振り返りながら生きること

あなたへ 後ろを振り返りながら堂々と生きることにします そんなふうにあなたに報告したのは、丁度、1年前のことでした。 自分なりの生き方をみつけた私は、あなたに報告できたことで、自信を持って、この1年を過ごせたように思います。 後ろを振り返りなが…

ホタルがいる公園

あなたへ 昨年の丁度、今頃の時期に、あの子と一緒に、ホタルを見に行きました。 あの頃のあの子は、 また来年も、絶対に来ようね 初めて見たホタルに感動しながら、そんなふうに言ってくれたんでした。 ホタルの時期だけど、今年も見に行く? 先日、あの子…

お線香の香り

あなたへ あなたを見送り、どれくらいが経った頃からだったでしょうか。 家の中、お線香をあげたわけでもなく、あなたがいる部屋でもないのに、時々、微かなお線香の香りがすることがあります。 それは、例えば、 洗濯をしている時、晩ご飯の支度を始めよう…

あの子のヒーロー

あなたへ 先日、あの子が、社会人の先輩から、 空いてる日、俺の会社でアルバイトしない? そんな誘いを受けました。 聞けば、あなたが頑張ってくれていた仕事と同じ職種のアルバイト。 あなたが就いていた仕事に興味を持っていたあの子は、その誘いにとても…

試練

あなたへ 結婚とは、試練を乗り越えるためのものであり結婚相手は、共に試練を乗り越える相手である 先日、こんな言葉を目にしました。 あなたと家族になり、過ごした日々。思えば、一緒に、たくさんの試練を乗り越えて来ましたね。 あなたと2人だからこそ、…

菜の花の咲く公園で -2018-

あなたへ 今日、仕事がお休みだった私は、いつか、あなたとあの子と、3人で行った公園へ、散歩に出掛けました。 特に変わったものは何もないけれど、時々、近くを電車が走り、とても静かで、春には、菜の花がたくさん咲く私のお気に入りの場所。 最後に、こ…

生かされているということ

あなたへ 俺は生きているんじゃなくて、生かされているんだなって思ったよ あなたが、そんなことを言った日のことを覚えていますか。 あれは、あなたが交通事故に遭った時のことでした。 ほんの少しの言葉を話せるようになった、幼いあの子と行動を共にする…

歌うこと

あなたへ 先日、あの子がカラオケに誘ってくれました。 お母さんと最後にカラオケに行ったの、いつだった? そんなあの子からの問いに、私が最後にカラオケに行った日のことを思い出していました。 あれは、まだあなたが元気で側にいてくれた頃。あの子が中…

7年目の成長

あなたへ あの子が武道を始めてから、7年目になりました。 高校生に上がり、一般のグループに加わって、練習をするようになったあの子から、大人の先輩たちと一緒に、団体の部で大会に出ることが決まったと話してくれたのは、あの子が高校2年生に上がり、間…

迷路の中で見つけたもの

あなたへ ここ最近の私は、なんだか変でした。 ずっと、音楽が大好きだった私。あなたを見送り、自分の大好きなものを忘れてしまっていた私は、思えば、あの日から、ゆっくりと音楽を聴こうとさえ、思ったことがなかったように思います。 ちょっとしたきっか…

あの子の部屋

あなたへ あの子の部屋が少しずつ変わっていったのは、あの子が高校生活にも慣れ、暫くが経った頃からでした。 ここへ越して来たばかりの頃は、こまめな掃除で、自分の部屋をとても綺麗にしていたあの子ですが、今では、足の踏み場がなく、汚部屋状態。 洗濯…

あの子の感性

あなたへ 小さかったあの子が、初めて写真を撮った日のことを覚えていますか。 今は、携帯電話のカメラで写真を撮ることが殆どですが、あの頃は、どこへ行く時も、デジカメを持って出掛けていましたね。 写真を撮ることに興味を持ったあの子に、初めてカメラ…

始まりの音

あなたへ 朝、起きると、あなたの目覚まし時計の音が鳴ります。 朝が苦手な私と違って、小さな音の目覚まし時計で起きることが出来たあなた。 いつも、あなたが起きていた時間。 可愛い音で、ピピピッって鳴るあなたの目覚まし時計は、アラーム設定を解除し…

今の私

あなたへ 電球の交換インパクトドライバーを使えるようになったことカーナビの取り付け名義変更引越しの手続きを全部ひとりで出来たこと電化製品を買うこと粗大ゴミの処分 プリンターのインクを間違えずに買えるようになったこと いつかあなたが教えてくれた…

運命の人

あなたへ インターネット検索をしていたら、偶然、前世の恋人占いというものを見つけました。それは、前世の恋人は、どんな人だったのかを生年月日から占うというものでした。 なんとなく占ってみたらね、 前世のあなたも男性。前世のあなたは、一目惚れした…

進級

あなたへ 先日、始業式を迎えたあの子は、高校2年生になりました。 2年生からは、授業時間が増え、登校時間も早くなりました。早起きが苦手なあの子と私ですが、これをいい機会に、早起きが得意になればと思っています。 2年生に上がり、クラス替えがありま…

プリクラ

あなたへ 押入れの掃除をしながら、あなたと一緒に撮った、たくさんのプリクラを見つけました。 あなたが写真嫌いだと知ったのは、今度、一緒にプリクラ撮ろうよって、何気なく誘った日のことでした。 俺、実は写真嫌いなんだ そう言いながら、自分の写真は…

春からの贈り物

あなたへ 満開の桜も終わりの時を迎え、ピンク色から、少しずつ、緑色へと景色が変わって来ました。 今年のこちらは、暖かくて天気のいい日が続き、桜が咲く期間も長かったように思います。 毎年、この時期は、特に仕事が忙しかったあなた。 桜が咲いたから…

反抗期おわりの宣言

あなたへ 近頃、あの子との外出をする機会が増えた私は、あの子の大きな成長を感じました。 あの出来事は、あなたを見送り、1年と半年程が経った頃のことでした。 それまでは、車での外出の時には、当たり前のように、助手席に乗っていたあの子ですが、その…

初めての電話

あなたへ 初めて、あなたが電話をくれた時の、あなたの第一声を、今でもよく覚えています。 もしもし俺ですけどあっ俺じゃ分からないかな 初めて、あなたが電話をくれた日は、なんだか、少し、緊張している様子で電話をくれたんでした。 分からないわけない…

春みたいな人

あなたへ さわやかな風が、そっと頬をなでていく、気持ちのよい季節となりました。春を感じる今日この頃。こちらでは、桜が咲き始めました。 春は、ちょっとだけ、不思議ですね。 春の光を浴びているだけで、なんだか、幸せな気持ちになれるような気がします…

歯医者

あなたへ あなたが体調を崩した頃、歯の治療に通っていた私は、あの頃に、予約をキャンセルして以来、ずっと、歯医者へ行くことが出来ずにいました。 それはやはり、そこにも、あなたとの何気ない日常があったからでした。 家族3人、みんなでお世話になった…

春休み

あなたへ 先日、終業式を終えたあの子は、春休みに入りました。 自転車に乗り、電車に乗り、また自転車に乗って、あの子の通う高校までの通学時間は、1時間。 この1年間、暑い夏も、寒い冬も、雨の日も、雪の日も、本当に、よく頑張って通いました。 そして…

あなたが見ていた景色

あなたへ 私よりも、4つ年上だったあなた。 いつでも、私よりも4歩、先を行くあなたは、私よりも先のことを知っていて、私が転ばないようにと、私の足元を照らしてくれているように見えました。 そんなあなたの光を頼りに、私は、あなたを追いかけていたん…

かけがえのないひととき

あなたへ コーヒーがいい これは、夢の中で、あなたに言われた言葉です。 あの夢を見たのは、あなたの告別式の、前日の夜でした。 家には、あなたがいて、あの子がいて、家族3人のいつもの風景。いつもの席に、あなたが来たところで、私は、聞いたんでした。…