拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

手紙

向き合わなければならなかった気持ち

あなたへ ここ最近のこちらでは、雨や曇りの日が続いています。 最後に青空を見たのは、いつだっただろうか。 考えてみても、思い出せないくらいに、 遠い過去のような気がしてしまいます。 晴れない空を、ただ眺めながら、 あなたのことを考えていたり、 何…

夢の中のあなた

あなたへ あなたとあの子と3人で、 ショッピングセンターへ出掛ける夢を見ました。 ショッピングセンターの駐車場は、大混雑だったけれど、 あなたは上手に混雑をすり抜けて、 すぐに駐車スペースをみつけてくれるの。 そうして、 デパートへ入ると、 最初に…

カワセミ

あなたへ あなたを見送り、気が付けば、 あまりテレビをつけることがなくなった我が家。 観たい番組は録画し、時間がある時に観る。 いつの間にかそのやり方は定着し、 ただ、テレビをつけておく時間は、 1日のうちに、朝の2時間程となりました。 最近のニュ…

なんでもない日のプレゼント

あなたへ 今日は、あなたにプレゼントがあるの。 ずっと、気になっていたもの。 あなたなら、きっと喜んでくれるかなって思って、 買っちゃった。 もしも、今、そちら側のあなたと話が出来るとしたなら、 どんな言葉を返してくれるのだろう。 あなたの場所に…

喧嘩をした記憶

あなたへ 曇り雲を眺めながら、 浮かない気持ちで、小さなため息を吐いたのは、 今更の、たくさんのごめんねを もう、生きているあなたに伝えることが出来ないのだと、 そんな気持ちになったからでした。 何故だか、あなたと喧嘩をしたことを思い出していた…

新しい料理

あなたへ あの子が高校に上がり、少しずつ、上達を感じた料理は、 相変わらず、苦手分野ではありますが、 最近の私は、また色々な新しい料理に挑戦しています。 職場の先輩に教わった料理や、自分で調べた料理。 今のところ、失敗もなく、順調に、新しい料理…

七夕の願いごと

あなたへ そちら側のあなたが たくさんの幸せに恵まれますように あの子の人生が 素晴らしいものでありますように 来世でも きっと あなたと結ばれますように これは、今年の私の願いごと。 今日は、7月7日、七夕の日です。 あなたは、知っていましたか。 七…

もうひとつの誕生日

あなたへ 七夕の日は、小さな命が、 このお腹の中に宿ったことを知った日 そうあの子に話したのは、 2年前の丁度、今頃のことでした。 七夕の日に俺の存在が分かったなんて、 ロマンチックだね じゃあ、七夕の日は、 もうひとつの俺の誕生日だね 私の話を聞…

6年後の応援団長

あなたへ あなたは、覚えていますか。 小学6年生だったあの子が、運動会の応援団長として、 立派にその成長を見せてくれた日のことを。 団長の証であるタスキを掛けて入場してきたあの子の姿は、 今でも忘れることが出来ません。 幼い頃からのあの子のことを…

3年目

あなたへ そちら側のあなたに、 始めて手紙を書いた日のことを、思い出していました。 あの頃の私は、あの夏にあなたを置いたまま、 前に進まなければならなかった自分が嫌で、 残酷に過ぎていく時間が、恐ろしくさえも感じていました。 あの夏が遠くなれば…

雨の世界

あなたへ 私は、いつから、 雨の日の外出が、嫌いになったのだろう。 幼い頃の私は、 雨の日の、楽しい過ごし方を知っていたはずなのに。 梅雨入りしたこちらでは、今日も雨が降りました。 朝から用事があった私は、出来るだけ、早く帰ろうと、 そんな気持ち…

登山

あなたへ 登山家の方が撮った写真を目にした私は、 やはり、高いところから見る空と、 私がいつも見ている空は、違うんだな なんて、まじまじと、写真を見つめながら、 ふと、私が最後に、山に登ったのは、 いつだっただろうかと考えていました。 小学生、中…

心がこもった贈り物

あなたへ あの子がアルバイトを始めた頃から、ずっと、 あの子のことを、とても可愛がってくれる方がいらっしゃいます。 度々、あの子へ、褒め言葉を掛けてくださるその方は、 此処に、あなたがいないことを知っています。 あの子への褒め言葉と共に、 お母…

信号待ちの楽しみ

あなたへ 信号待ちの間、 大型トラックや、バスが曲がるところを見るのが好きになったのは、 いつからだっただろう。 特に、片側一車線の道路を、横幅ギリギリで曲がっていく姿は、 その運転技術の素晴らしさに、 惚れ惚れとしながら、眺めてしまいます。 思…

財宝が眠る部屋

あなたへ あの子が高校生になり、どのくらいが経った頃だったでしょうか。 それまでは、こまめに部屋の掃除をしていたあの子ですが、 徐々に掃除をしなくなり、汚部屋状態へと変わっていったあの子の部屋。 後で片付けるよ そんなあの子の「後で」は永遠にや…

もしも一度だけ、あなたに逢えるのなら

あなたへ もしも、一度だけ、あなたに逢えるとしたなら、 私は、どんな時を選ぶのだろう。 ふと、思い浮かんだ、 巡ってくるはずのない、たった一度だけのチャンス。 気が付けば、真剣に、その一度だけについてを考えていました。 私は、どんな時に、あなた…

53才の人

あなたへ 高校に上がり、少しずつ、将来への道が定まってきたあの子は、 時々、その人生設計について、話してくれるようになりました。 何才までに、どんなことをして、 何才になる時には、こうなっていたい。 あの子の具体的な人生設計は、 あなたの年齢の…

サスペンスドラマの楽しみ方

あなたへ あの子が眠った後で、あなたと一緒にテレビを観る時間。 サスペンス系のドラマを一緒に観ると、 必ずと言っていいほど、1話目で、 犯人、分かっちゃったよ って、 そんなあなたの言葉を、聞いていたように思います。 え?まだ言わないで そう言いな…

散歩

あなたへ 私が、初めて、ひとりで散歩に出掛けたのは、 丁度、1年前のことでした。 あの頃の私は、 ひとりで散歩に出掛ける日が来るだなんて、思ってもいませんでしたが、 緩く続けながら、 気が付けば、散歩をすることも、 私の趣味のひとつに加わっていま…

幼い頃のポーズ

あなたへ 横になって、こたつテーブルの下に頭だけを隠した、 幼かったあの子の姿を覚えていますか。 朝からたくさん遊んだ日の午後や、 いつもよりも早起きをした日に、よく見かけたあの姿は、 眠くなった時の、あの子のいつものポーズでした。 愚図るわけ…

みんな神様

あなたへ 例えば、機嫌が悪い時のあなた 例えば、怒っている時のあなた そんなあなたの言葉を、感情的になりながら、受け取ったあの頃の私には、 長い間、理解出来ないでいた言葉がありました。 あなたを見送ってからの私は、 あの頃、あなたが教えてくれた…

いつかの夢の言葉

あなたへ こちらでは、梅雨入りし、 ここ数日は、雨や曇りの日が続きました。 今日は、数日振りに、雲の隙間から、青空を見ることができました。 元気ですか 雲の隙間から見える空色を眺めながら、 相変わらず、あなたのことを思い浮かべた私は、 ふと、あな…

百獣の王

あなたへ 男の子は優しさを持って生まれる 女の子は強さを持って生まれる だから 男の子には強さを 女の子には優しさを教えなさい こんな言葉を目にしたのは、 もう、何年も前のことでした。 あなたって、ライオンみたい。 そんなふうに考えるようになったの…

格好いいままのあなた

あなたへ うちの主人、昔は格好よかったのよ 職場の先輩が、そんな話を聞かせてくれました。 今じゃ、ちょっとアレだけどね なんて言葉に、思わず、一緒に笑いながら、 私は、あなたのことを考えていました。 私は、格好いいあなたしか知りません。 もしも、…

始まりのないもの

あなたへ 私たちは、何度くらい、この世で出会い恋をしたのだろう。 今、私があなたに恋をしているのは、これで何度目ですか。 あなたは、運命の相手 私が強くそう思うのだから、きっと、そうなのでしょう。 では、いつから一緒にいたのでしょうか。 前世 そ…

ただ生きる

あなたへ あなたを見送ってから、これまでの日々の、 色々なことを思い返しながら、ふと、思いました。 あれだけ、辛く悲しい思いをしたのに、 今、私が此処に生きてるって、なんか凄いなって。 あなたがいないと生きていけない そんなふうに考えていたあの…

あなたの声

あなたへ あの子が大人になるまでに、 あの子の記憶の中には、 どれくらいのあなたのことが残っているのだろう。 そんなことを考えたのは、 あなたを見送り、どれくらいが経った頃だったでしょうか。 俺、お父さんの声が思い出せないんだ 夢に出てきたお父さ…

心の中の引き出し

あなたへ あなたを見送ってからの私は、 あなたのことについて、たくさんの考えごとをします。 今、あなたがいる場所 今、あなたはどんなふうに過ごしているのか 特別な日に、こちら側へ帰って来るあなたは、 どんなふうに帰ってくるのか 前世での私たちのこ…

私がこの世を去る時

あなたへ 自分の死というものは、 ずっとずっと、先の未来にあるものなのだろう あなたを見送る前までの私は、 何の根拠もないまま、 時に、この命が永遠であるかのように錯覚していたような気がします。 この世に生を受けたものは、いつか死ぬ あなたを見送…

懐かしいという感情

あなたへ 過去を振り返り、その頃を思い出す時の感情は、 いつでも、懐かしいという言葉に当てはまる気持ちを抱いていた私。 あなたが側にいてくれたあの頃は、 過去の良き思い出を振り返った時の感情は、 懐かしいという感情しか、知らなかったように思いま…