拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

手紙

いつでも想っているよ

あなたへ 夢の中のあなたの、 強く温かだったその腕の中を思い出していました。 もし、出来れば、あのまま、もう二度と、離れたくなかったね。 今日のあなたは、何を考えていましたか。 そちら側で、寂しい思いはしていませんか。 今日の私は、晴れた空を見…

二つ折りの携帯電話に詰まった時間

あなたへ ガラケーと呼ばれる、カメラ機能が付いた二つ折りの携帯電話を、 初めて購入したのは、 あの子が、1歳のお誕生日を迎える頃のことでした。 デジタルカメラを持ち合わせていなくても、 いつでも写真を撮ることが出来たカメラ付きの携帯電話は、 あの…

その温もりが消えないうちに

あなたへ あなたの夢を見ました。 いつもとは違うあなたの遺影のポーズに、 思わず、遺影をじっと見つめると、突然に、遺影の中から飛び出して、 あなたが此処に帰って来てくれた夢でした。 あなたが帰って来てくれたことが嬉しくて、 思わず、あなたを強く…

てるてる坊主の力

あなたへ 昨日は、てるてる坊主を作って、 雨が降りませんようにと願ったあの子。 天気予報では、朝から雨の予報でしたが、 今日のこちらでは、朝から曇り空が広がりました。 今朝のあの子は、曇り空を見上げながら、 てるてる坊主って凄いね なんて、呟いて…

てるてる坊主

あなたへ 専門学生になってからのあの子は、 大量の課題に追われることも多いために、 都合の良い日にだけ働けるスタイルのアルバイトをしています。 机に向かって勉強をする時間が増えたあの子にとって、 たまのアルバイトは、良い気晴らしになっているよう…

眠りに辿り着く方法

あなたへ 夏休みや冬休み、そして、春休み。 長いお休みに入ると、必ずと言っていい程に、 生活リズムが大幅に狂ってしまうあの子。 早い時間に布団に入っても、なかなか眠ることが出来ないままに、 明け方になってしまうことが、新学期の始まりの恒例でした…

この人生の最期の時

あなたへ とても、いい人生だった この人生の最期の時は、 そう思いながら、目を閉じたい。 いつか迎えに来てくれたあなたの手を取りながら、 ねぇ、あなた とても良い人生だったのよ あなたと出会えたから、こんなに素敵な人生を送れたのよって、 そんなふ…

イヤホンマイク

あなたへ 先日、押し入れの中を掃除しながら、見つけたのは、 あなたが使っていた、ハンズフリーのイヤホンマイクでした。 これ、お父さんのだよね? 俺が貰ってもいい? あの子は、なんだかとても嬉しそうに、 あなたのイヤホンマイクを手に取りました。 勿…

愛しむ

あなたへ 愛しむ これは、いとおしむ、いつくしむの他に、 「おしむ」とも読むことが出来るのだそうです。 「愛しむ」は、惜しむ、よりも、 愛情が篭った意味合いを表す文字なのだそうです。 見つけたばかりの文字を見つめながら、 あの夏のあなたに向けた私…

1年分のあの子の作品

あなたへ これで、最後ね 春休みの少し前、 あの子のこんな言葉と共に渡されたのは、 1年生最後の模型の作品でした。 1年間を通して、様々なことを学んできたあの子の最後の作品は、 初めて作ったそれよりも、随分と進化し、 発想も、とても豊かで面白い作品…

あなたが思い描いたこの世界

あなたへ あの頃のあなたは、 どんな未来を思い描いていましたか。 あの頃のあなたが思い描いた私たちは、 今、此処にいるでしょうか。 此処は、あなたがいない世界。 此処に生きるあの子と私は、 あの夏のあなたから見たら、どんなふうに見えるでしょうか。…

親が子に与える影響

あなたへ 親が子供に与える影響って、大きいと思うよ 俺はね、お母さんが言ってることは、 殆ど全部、正しいと思っているよ これは、先日のあの子の言葉です。 何気ない雑談から、私が幼少の頃の思い出話を語ると、 親が子に与える影響の大きさについて、 あ…

春の眠気

あなたへ 春眠暁を覚えず こんな言葉がありますが、 最近の私は、眠くて、眠くて、仕方がありません。 自律神経の乱れ メラトニンの分泌量 肝臓の疲労 この時期に眠くなる理由は、様々にあるようですが、 私が、この時期に眠くなってしまうのは、 春の暖かな…

ピンク色の蝶々

あなたへ あれ?ピンクの蝶々だ ピンク色はね、珍しいんだよ 唐突に、隣から聞こえたのは、こんなあなたの声でした。 あなたの夢を見ました。 それは、あなたと2人で、ドライブを楽しみながら、 ヒラヒラと舞う、ピンク色の蝶々を見つける夢でした。 夢の中…

地震対策

あなたへ ここ最近の私が、密かに怯えているのは、地震についてです。 様々な地で、大きめの地震のニュースが目につくようになったのは、 ここ数ヶ月のこと。 この辺りでも、大きめの地震があったのは、まだ寒い頃のことでした。 携帯電話の警報音、テレビか…

夢の中のあなた

あなたへ 先日のあの子は、あなたの夢を見たと話してくれました。 お父さんの夢を見たって言うよりも、 夢の中で、お父さんを見たって言った方が良いのかな こんな言葉から始まった、あの子の夢の中の話。 その夢は、 あの子が友人との遊びから帰って来たと…

桜の景色

あなたへ 桜の花が満開を迎えましたと、 あなたへこんな手紙を書いたのは、先日のことでした。 今年のこちらでは、桜の花が満開を迎えると、間もなくに、 強い風と共に激しい雨が降りました。 この時期の雨は、花散らしの雨と呼ばれるそうですが、 その言葉…

素敵な嘘

あなたへ 今日はエイプリルフールだから、 あなたに、素敵な嘘をついてみたい。 こんな悪戯な心に、なんだか少し、ワクワクしながら、 どんな嘘をついてみようかと考えてみたけれど、 結局、何も思いつかないままに、 あなたがついてくれた、優しい嘘を思い…

逢いたい気持ち

あなたへ 例えば、髪の手入れをしている時、 例えば、テレビを観ている時。 何気ない日常生活の中で、 ふと、あなたに逢いたくなったことは、 これまでに、何度あったでしょうか。 あなたにお線香をあげて、手を合わせることには慣れたはずなのに、 それをあ…

あなたが叱ってくれた夢

あなたへ あなたを見送ってからの私は、夢の中で、 どれだけの時間をあなたと一緒に過ごしただろう。 あの夏の続きのような日常生活を送る夢、 ただ、あなたに寄り添う夢、 家族3人で、旅行へ出掛けたり、 2人だけで、デートを楽しんだり。 あの夏からの私た…

私が淹れたコーヒー

あなたへ お母さん、知ってた? 俺ね、お母さんが淹れたコーヒーが好きなんだよ これは、先日のあの子の言葉です。 コーヒーが飲みたいけれど、自分で淹れるのは面倒。 こんな気持ちが見え見えなあの子の言葉に笑いながら、 コーヒーを淹れました。 誰が淹れ…

桜の香り

あなたへ 幾つかの桜の蕾が花開き、 可愛らしい姿を見せてくれていましたよ こんな手紙を書いたのは、先日のことでした。 ここ最近のこちらでは、暖かい日が続き、 桜の景色が美しい時期になってきました。 そうだ あなたにも、桜の香りを届けたいな 美しい…

父の友人

あなたへ コロナウイルスの観点から、父が亡くなったことは、 多くの人には知らせないままに、家族だけで、静かに見送りましたが、 きっと、人伝に、話が耳に入ったのでしょう。 先日、父の高校時代の同級生が、実家へ来て下さったようです。 父に手を合わせ…

飛行機雲

あなたへ 会社からの帰り道、何気なく見上げた空に、 飛行機を見つけました。 飛行機雲を見つけると、思い出すのは、 あなたを見送ってから5回目の、命日の日の出来事です。 あなたの命日は、たくさん泣いてもいい日。 毎年の命日には、あなたを想い、たくさ…

父の実家で集めたもの

あなたへ 先日、父の墓参りと、 空き家になってしまった父の実家の様子を見に行って来ました。 幼い頃から、何度も行ったことのある父の実家は、 私にとっては、何も珍しいことのない普通の古い家ですが、 幼い頃に、数回ほどしか行ったことのなかったあの子…

あなたへの贈り物

あなたへ いつものスーパーで、大幅な店内改装が行われたのは、先日のことでした。 棚の配置がガラリと変わり、 慣れるまでは、欲しい商品を探すのが少し大変ですが、 これまでには見かけなかった商品が並び、 なんだかとてもワクワクとする場所へと様変わり…

年を重ねる -2021-

あなたへ 無事にまたひとつ、年を重ねることが出来ました。 あなたよりも、3つ年上になりましたよ。 今日は、あなたを見送ってから、7回目の誕生日。 あなたの分まで頑張るよ 泣きながら、あなたへこんな報告をしたあの夏の私は、 ちゃんと、7つ目の年を重…

あなたより2歳年上の世界

あなたへ 人生、山あり谷あり なんて言葉があるけれど、 歩んで来た1年間を振り返ってみれば、山ばかりで、 谷なんて、どこにあったのだろうかと、 こんなことを考えていたのは、丁度1年前。 あなたよりも1歳年上の世界を生きた最後の日のことでした。 今日…

春休み

あなたへ 真新しいスーツを眺めては、 入学式を楽しみにしていたのは、昨年の春のあの子でした。 数回に渡り届いた、入学式延期の知らせと、 最終的に決まった入学式中止の知らせ。 コロナウイルスの影響により、 進学先へ、なかなか入学出来ないままに、 あ…

春の色

あなたへ ここ最近のこちらでは、とても暖かい日が続き、 気が付けば、目に入る景色も、 鮮やかな色へと変わって来ました。 白や黄色やピンク。 あちこちで開く花たちは、 静かに、春の訪れを教えてくれました。 春は良いですね。 眺めているだけで、なんだ…