拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

コトバ -2年-

彼がいなくなって2年

 

もう2年も経ったんだね
早いね

 

あの子と私以外 誰もがそう口にする

 

もう2年

 

あの子と私以外の誰もが 

彼がいなくなってからの 2年という期間をそう表現した

 

例えば
彼と出会って2年経った頃
あの子が産まれて2年経った頃


もう2年も経つんだね


そう表現していた
もう2年も経つんだね 早いね と

 

例えば
結婚して2年経った頃
人生の先輩方に言われた


まだ2年か まだまだ新婚さんね と

 

思えば
2年という月日には
まだ とか もう とか
きっと それにふさわしいであろう方を 無意識に付けて表現していた

 

彼がいた頃は
2年と言う月日には
そう表現する時間の経ち方しか 知らなかった気がする

 

みんなと同じように

 

 

彼の三回忌を迎える頃


あの子と私は彼の遺影を見て呟いた

 

2年か

 

それは まだ とか もう とか何も付かない

 

ただの 

 

2年か だった

 

何も付かない2年間

 

彼がいなくなってからの時間を表現するのに

どちらの言葉をつける事もふさわしくない気がした

 

彼がいなくなり
そんな時間の経ち方がある事を知った

 

 

いつか思う日が来るだろうか

 

例えば
彼が亡くなって
もう20年か
もう30年か と

 

彼がいなくなってからの月日に対して
もう と付けて表現出来る日が来るだろうか

 

もしかしたら
その時が本当に立ち直れた時なのかも知れない

 

周りから言われる


もう2年か

 

の言葉に 

 

なぜか
ほんの少し苛立ちを感じながら

 

ぼんやりとそんな事を考えた