拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

菜の花の咲く公園で

あなたへ


先日、あの子と一緒に、
菜の花がたくさん咲いている公園に行きました。


あなたは、覚えていますか?


いつかの春、
小さかったあの子と私が見つけた公園。


菜の花がたくさん咲いていて、
綺麗な場所を見つけたから、
今度、3人で行こうよ


そうあなたを誘ってから、間も無くして、
3人で、出掛けましたね。


そこに見つけた、芝の坂で、
あなたったら、
あの子を抱え込んだと思ったら、
そのまま、ダイナミックに転がって。


あの子は、その遊びに喜んで、
何度も、あなたと一緒に、上から転がっては、
芝だらけにしながら、大笑いしましたね。


あの頃の私達は、
大きくなったあの子の姿なんて、
想像した事もありませんでしたね。


公園は、あの頃のように、変わらず、
菜の花が、たくさん咲いていて、
とても、綺麗でした。


あの時の、芝の坂が見えると、あの子は言いました。


あの坂、覚えてるよ
お父さんと、転がって遊んだ坂だね と。


あれから、月日が経ち、
大きくなったあの子と、
また一緒に、
あの公園に行く日が来るなんで、思ってもいませんでした。


もう、あの坂で、転がって遊ぶような事はしなくなった代わりに、
あの子は、菜の花の写真を撮りました。


そうして、あの子は言いました。


この公園、こんなに小さかったかな って。


菜の花の咲く、いつかの春。


あの頃のあなたが、聞いたら、
なんて答えるのかな。


あの坂を見上げながら、
あの頃の、家族3人、幸せだった私達を想いました。