拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

初めての喧嘩

あなたへ


私達が、初めて喧嘩した日の事を覚えていますか?


あれは、私達が出会って、
どのくらいの頃だったでしょうか。


あなたと2人、何度目かの旅行へ出掛けた時の事でしたね。


あの頃はまだ、カーナビは珍しく、
遠出をする時には、
地図を片手に移動する事が一般的でした。


あなたが運転してくれている横で、地図を確認する私。


ようやく、目的地も間近になり、
些細な事から、
喧嘩になってしまいましたね。


車内は、険悪な雰囲気。
その後、仲直りしたものの、
私の胸の中のつかえが取れず、楽しいけれど、

なんだかモヤモヤとした気持ちのまま、
その旅行を過ごしたんでした。


そうして、楽しくも、
なんだかちょっと、
しこりの残る旅行が終わり、
私の家の間近まで来ると
あなたは、言いましたね。


楽しかった? って。


その言葉に、素直に頷いたけれど、
正直に言うと、
あの時の私の返事は、嘘でした。


私達は合わないのかなって。


思えば、あんなふうに、
好きな人と喧嘩をした事は、初めてでした。


本当は、旅行中の私の頭の片隅では、
少し距離を置いた方がいいのだろうかと、
考えていました。


私のそんな気持ちとは、裏腹に、
あなたは、言いましたね。


良かった
俺も凄く楽しかった
初めて、喧嘩も出来たね
本当に良かったって。


凄く、嬉しそうな顔で。


あの時、私は、
自分の浅はかさを、反省しました。


こんなにも、
私と真剣に向き合ってくれる人を、
無下にするところだったと。


あなたの言葉を聞き、反省とともに、
あなたと、より深く繋がる事が出来たのだと感じました。

 


先日、職場で、夫婦喧嘩の話になりました。
みんなの話しを聞きながら、
あなたと、初めて喧嘩した日を思い出しました。