拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

1匹のホタル

あなたへ

 

今日から、6月になりました。
丁度、今頃の時期の夜のドライブ。


まだ、結婚する前の私達が、
1匹のホタルを見つけた事を覚えていますか?


見て、ホタルが飛んでるよ


あなたの言葉に、
あの日、私は、
生まれて2度目のホタルを見ました。


その小さな光が飛んでいる姿は、
何だか、幻想的で、とても、綺麗でした。


あの時、あなたは、言いましたね。
こんなところに、ホタルがいるはずないのに と。


そうして、ホタルが、遠くへ飛んで行くまで、
2人でその光を見ていたんでしたっけ。


あれから、少しの時が経ち、
私達は結婚し、小さな幸せを手にしました。


いつもの日常生活の中、
あの日の、ホタルの話をしましたね。


あの時のホタル、覚えてる?綺麗だったね


そんな私の言葉に、あなたは、言いましたね。


あの日、ホタルを見つけた時に、
お前と結婚するだろうなって、思ったんだよ と。

 

あの時、2人でホタルを見つめながら、
ただ、ただ、その光に感動する私の隣で、
あなたが、そんな事を考えていただなんて、
夢にも思いませんでした。


あなたは、時々、何の前触れもなく、
心が温かくなる言葉をくれましたね。

 

この時期には、あなたと2人で、
ホタルを見た夜を思い出します。


あの日見つけた1匹のホタルが、
私達に、幸せを運んできてくれたのかも知れませんね。