拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

後ろ姿

あなたへ


お菓子が好きだったあなたは、
時々、仕事帰りに、
スーパーへ立ち寄って、買い物をしていましたね。


俺のお夜食
なんて、嬉しそうに、
大量のお菓子が入った袋を下げて、帰って来た日のあなたは、
幸せそうでした。


仕事帰りのあなたと私。
時々、スーパーで、ばったり会う事がありましたね。


あら、奥様、お買い物ですの?
私も、お買い物に来ましたの
なんて、
ご近所の奥さん風なあなたの言葉や身振りに笑った事、
よく覚えています。


仕事帰りに、スーパーへ買い物に行くと、時々ね、
あなたによく似た後ろ姿を見つけます。


無意識に、早足で、その姿を追いかけて、
つい、顔を確認してしまう。


追いかけた事に、後悔しながらも、
いつまで経っても、
そんな私の癖は、あの頃のままで、
なんだか、ため息が出てしまいます。


そんな日には、必ず、
あなたが好きだったものを買って帰ります。


ちょっと落ち込んで、
あなたにお菓子をお供えする日のあなたの顔は、
いつも苦笑い。


あなたの遺影は、やっぱり、
なんだか、ちょっと、不思議で、
苦笑いを返しながら、
ほんの少し、元気になります。

 

 

 

 

 

 

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