拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

初めてのメールアドレス

あなたへ


古い形の携帯電話を覚えていますか。
今では、もう、見かけなくなった、細長い形の携帯電話。


掃除をしながら、あの頃の携帯電話を見つけました。


あの頃の流行りだった、
着信で光るアンテナやキーホルダー。
当時、私が好きだったキャラクターのものを見つけては、
プレゼントしてくれましたね。


あの頃の私の携帯電話は、
あなたがプレゼントしてくれたアクセサリーたちが、
煌びやかに、着信を知らせてくれたんでした。


今、ここにあるのは、
あなたと一緒に機種変更した携帯電話。


一緒に機種変更しない?


あなたからの言葉をきっかけに、
この携帯電話に変えたんでした。


一晩、ショップに携帯電話を預けての機種変更に、
翌日、新機種を一緒に受け取りに行く約束をしましたね。


何時に、どこで待ち合わせと、
携帯電話が手元にない中での、あなたとの約束に、
ちゃんと、あなたと会えるだろうかと、
ドキドキしながら、あなたを待っていたこと、
今でも、よく覚えています。


それまでの携帯電話にはなかった、
メール機能がついたこの携帯電話。


あの頃は、パソコンとも縁遠く、
自分のメールアドレスというものに、いまいち、ピンと来なかった私。


何でも好きな言葉を考えてってあなたの言葉に、
何も浮かばないまま、
こんな意味で、このメールアドレスはどうかなって、
あなたが考えてくれたんでした。


これまで、特に意味を持たないまま、
箱の中で保管されていた古い携帯電話は、
私をあの頃まで連れて行き、
あの頃のあなたに逢わせてくれました。


あの日、あなたが考えてくれたメールアドレスを、とても気に入った私は、
あれから、一度も変えることなく、
今もここに、存在します。


そう。
このメールアドレスは、
あの日、あなたが私にくれた、大切な宝物だったんでした。


あの日から、ずっと、
こんなに側に、
寄り添ってくれていたんですね。