拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

言葉にできない気持ち

あなたへ

 

書いては消してを繰り返し、

結局、想いの全部を綴ることが出来ないまま、

私の手の中には、

あなたに届けられずに、途中になった手紙があります。

 

あなたに手紙を書きながら、

言葉にする程に、こんがらがってしまう気持ちとか、

言葉にすることすら出来ない気持ちとか、

そんなものがあることを知りました。

 

この心の中にある、

表現しようのない気持ちを伝える言葉が分からずに、

書き掛けの、いくつかの手紙を読み返していました。

 

愛しています

 

私の中の最大級の言葉であったはずの、この文字さえもが、

物足りなく感じてしまうこの気持ちは、

どんな言葉を使って表現すれば、あなたに伝わるのでしょうか。

 

もしも今、

ギュッて、あなたを抱きしめることが出来たのなら、

言葉で表現することの出来ないこの気持ちを、

ありのままに伝えることができたのでしょう。

 

ただ、寄り添うこと

 

あの頃、当たり前だった、言葉のないその時間こそが、

いちばん、

あなたに気持ちを伝えることが出来た会話だったのかも知れません。

 

あなたに手紙を書くことがなければ、

私の中にある、こんな気持ちを見つけることは、

きっと、なかったのでしょう。

 

書き掛けの手紙を見返しながら、

あなたへ手紙を書く時間が、私にとって、

どんなに掛け替えのないものであるのかを知りました。

 

遠く離れてしまったけれど、

ずっと、あなたに寄り添っていたい。

 

もう二度と、その頬に触れることも、

この手で、抱きしめることも出来ないけれど、

この気持ちを文字に乗せて、

遠くにいるあなたを、ギュッて強く、抱きしめてみたい。

 

あなたへの想いを、ゆっくりと綴りながら、

いつか、

この気持ちに相応しい言葉に辿り着けるといいなと思いました。