拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

3月32日 ~眠りに就く~

彼に促されながら、それぞれに寝る支度を整えた。

「今日は、3人で寝ようか。」

彼からの提案に、3人揃って寝室へ移動し、あの子と私は、早々に布団に入った。

 

3組が並んだ布団は、

あの子と私が、寝支度を整えている間に、彼が敷いてくれた。

彼の布団を真ん中に、左側があの子。右側が私。

彼が電気を消すと、部屋の中は、やわらかな月明かりに照らされた。

「お邪魔しまーす。」

そんなことを言いながら、何故かあの子の布団に入った彼。

 

きっと擽られているのだろう。

あの子が笑いながら、必死で抵抗している様子が分かる。

やがて、あの子の笑い声が、小さなクスクス笑いへと変わり、夜の静けさが戻る。

 

そして、彼があの子の耳元で、何が囁いたように見えた。

あの子は、一瞬、何か言いたそうな顔をしたようだったけれど、余程疲れていたのだろう。すぐに、眠ってしまったのが見えた。

微笑みながら眠ったあの子の寝顔からは、今日は楽しかったと言っているように見えた。

 

そうして、彼は、あの子の寝顔を確認すると、あの子の髪をそっと撫でて、私の布団の中へと入って来た。

「おやすみ」

そう言って、布団の中で、彼は私を力いっぱいに抱きしめた。

 

そして、彼は、私の耳元で言ったんだ。

「何度生まれ変わっても、ずっと一緒にいよう。約束だよ。愛してる。」

私は、驚きながら、微かに口を動かしながら、強い眠気に襲われた。

彼の温かさを感じながら、心地のいい眠りに就けたことをよく覚えている。