拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

あなたの巣立ちの日

あなたへ

 

あなたが将来の道を決めた日のことを話してくれたのは、

私たちが出会ってから、

どのくらいが経った頃だったでしょうか。

 

中学生の頃に夢見た道とは違った道を歩むことに決めたのは、

あなたが高校生だった頃のこと。

 

高校生活の中で、その将来を見つけたと話してくれた時のこと、

今でもよく覚えています。

 

あなたの高校の卒業アルバムを一緒に見ながら、

あなたが将来の道を見つけた日のことを、話してくれたんでした。

 

あなたは、

あなた自身が、巣立った日のことを覚えていますか。

 

あなたの将来の夢と巣立ちの日。

その話が私の中で繋がったのは、あなたを見送ってからのことでした。

 

あなたを見送り、少しの時間が経った頃、

あなたのお母さんが、

あなたが巣立った日のことを、話してくれました。

 

県外の学校へと進学を決めたあなた。

 

出発当日、

 

駅まで送って行くよ

 

そんなお母さんの言葉に、

ここでいいよと玄関先で、家族にお別れし、巣立って行ったそうですね。

 

写真でしか知らない18歳のあなた。

その頃のあなたは、

何を考え、どんな気持ちで、あの家を後にしたのでしょうか。

 

あの頃のあなたと、同じ年頃になったあの子。

 

あなたと同じように、

あの子も、高校に上がり、少しずつ、将来への方向が決まってきました。

 

それは、中学生の頃に、思い描いていた将来とは異なった、新たな道でした。

 

あの子の進学のことや、将来のこと。

近頃のあの子とのお喋りの中、

ふと、あなたのお母さんが話してくれた、

あなたの巣立ちの日のことを思い出しました。