拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

雨の世界

あなたへ

 

私は、いつから、

雨の日の外出が、嫌いになったのだろう。

幼い頃の私は、

雨の日の、楽しい過ごし方を知っていたはずなのに。

 

梅雨入りしたこちらでは、今日も雨が降りました。

 

朝から用事があった私は、出来るだけ、早く帰ろうと、

そんな気持ちで、外出先へと急いだのでした。

 

厚い雲、

止みそうにない雨。

 

いつもの私なら、

思わず、ため息を吐いてしまいそうな天気のはずなのに、

外出先からの帰り道、

ふと、寄り道をしてみたくなったのは、

何か楽しいことが見つかるかも知れないと、

何故だか、急に、そんな気がしたからでした。

 

寄り道先に選んだのは、

いつか、あなたとあの子と3人で遊んだ、菜の花が咲く公園。

 

私のお気に入りのあの場所は、

この辺りでも、比較的空いている公園ですが、

雨降りの今日は、私以外、誰も歩いてる人はおらず、

しんと静まり返っていました。

 

葉っぱに当たる静かな雨音

遠くから聞こえる、ウシガエルの鳴き声

時々聞こえる電車の音

 

屋根のついたベンチに座り、

ただ、それらの音を楽しみながら、空を眺めていると、

どこか別な世界へと迷い込んでしまったかのような、

ちょっと、不思議な気持ちになりました。

 

それは、遥か昔の私が楽しんでいた、

雨の日にだけ感じることが出来る、ワクワクとした気持ち。

 

雨の世界は、とても楽しい

 

幼い頃に楽しんでいた、雨の世界を思い出すことが出来た私は、

これからの雨の日を、

楽しみながら過ごせるような気がしました。

 

雨の日にだけ、

特別な世界へと連れて行ってくれるあの場所で、

あなたと一緒に過ごすことが出来たのなら、

私は、どんなあなたを見つけることが出来たのでしょうか。

 

特別な世界で見つける、私が知らないあなたは、

きっと、いつもよりも、もっと素敵で、

私はきっと、雨の日に、

また、あなたに恋をしたのでしょう。