拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

盆明けの日

あなたへ

 

あなたを見送ってからの私にとって、

お盆の期間は、唯一、とても早足で過ぎてしまう時間。

 

もっと、ゆっくりでいいのにさ、

どうしてこんなに、あっという間なんだろう。

 

そんな私の言葉に、

あなたは、どんな返事をしてくれたのでしょうか。

 

あなたをお迎えする前日には、

あなたの帰りを楽しみに、

爪の手入れをしたり、

念入りに、髪のケアをしたりして、

なんだか、遠足を待つ子供みたいに、

ソワソワと落ち着きなく、過ごしたのでした。

 

私にはその姿が見えなくても、

あなたには、私のことが見える

 

そう思うと、

ちゃんとしなくちゃって、張り切り過ぎちゃって、

夜更かしになってしまった私は、

布団に入ってからも、なかなか寝付けずにいたのでした。

 

盆の入りの日には、少しだけ寝坊してしまった私。

 

まだ寝てるの?

 

そんなあなたの声が聞こえた気がして、

飛び起きた朝。

 

おかえりなさい

 

寝ぼけたままの私の声を、

あなたは、どんな顔で聞いていたのだろう。

 

あなたをお迎えするはずだったのに、

あなたに起こしてもらっちゃった。

寝坊しちゃって、ごめんなさい。

 

ボサボサ頭のまま、布団から出れば、

急に、温かく感じた背中に、

私は、あなたの帰宅を確信して、

しばらくの間、目を閉じたのでした。

 

毎年のお盆。

何故か、あなたが帰って来てくれた気配だけは、ハッキリと感じるけれど、

あなたは、いつでも、お盆明けには、

そっと帰ってしまうの。

 

今年もまた、

いつの間にか、消えてしまったあなたの気配が、

盆の明けを教えてくれました。

 

今年も、とても暑かったけれど、

ゆっくりと、くつろいでくれましたか。

 

今年のお盆も、とても楽しかったね。

 

あなた、

また来年ね。

 

楽しみに待ってるね。