拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

昭和時代

あなたへ

 

昭和時代って、いいよね

 

あの子が、昭和時代に興味を持つようになったのは、

あなたを見送ってから、

どれくらいが経った頃からだったでしょうか。

 

例えば、音楽や、漫画。そして、乗り物。

 

あの子は、自分の目で見たことのない昭和の時代が好きで、

あの頃の時代について、色々な話を聞きたがります。

 

え?なんで昭和生まれなのに知らないの?

 

度々、そんなことを言われてしまうのは、

恐らく、あの子が興味を持っているのが、

私が生まれる前の頃のことを指しているからなのでしょう。

 

どこから情報を仕入れてくるのか、

今のあの子は、昭和時代に生まれた私よりも、昭和に詳しい。

 

公衆電話の使い方を知らないあの子から、

私が知らない昭和時代のことを教わるのは、

なんだか、とてもチグハグで、奇妙な気持ちにさせられますが、

あの子が聞かせてくれる話は、

いつでも面白く、つい時間を忘れてしまいます。

 

今のこの時代から比べてみれば、

不便な時代だったように思いますが、

あの子に言わせれば、昭和の時代には、

素敵なものが、たくさん詰まっているのだと言います。

 

あの子から見ると、

昭和の時代を知る私たちは、贅沢なのかも知れませんね。

 

もしも今、あなたと話をすることが出来たのなら、

あなたは、どんな話を聞かせてくれたのでしょうか。

 

まだ、少年だったあの頃のあなたは、

どんなものを見ていたのだろう。

 

その頃のあなたは、どんな未来を思い描いていましたか。

 

あなたのことを、たくさん知っているようでも、

その全部を知るには、まだまだ、時間が足りなかった。

 

昭和時代。

 

そんなところに、焦点を当てて、

あなたと話をすることが出来たのなら、

私はまた、新しいあなたに出会い、

きっと、素敵なところを、またひとつ、

みつけることが出来たのでしょう。