拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

進化

あなたへ

 

今回は、医療関係のドラマが多いね

 

本当だね

お母さん、観たくないでしょ?

 

これは、先日のあの子との会話です。

 

新年が明け、数々の新しいテレビドラマが始まりましたが、

今回は、医療関係に偏りがある気がします。

 

あなたを見送ってからの私が、

医療関係のテレビドラマを避けるようになったのは、

苦しい気持ちになるからでした。

 

特に心電図音は、

あの頃の私の、辛い記憶を鮮明に呼び覚まします。

 

泣きながら、何度もあなたの名前を呼んだことや、

目の前で、心臓マッサージをされるあなたの姿が、

はっきりと蘇るのです。

 

テレビ画面を見つめながら、

私が観ているのは、あの頃の記憶。

 

医療関係のテレビドラマを避けているにも関わらず、

不意に目にしてしまった時の、

体が動かなくなるような感覚と、

呼吸が出来なくなるような感覚に、

思わずテレビを消したことは、これまでに、何度あったでしょうか。

 

あなたを見送り、時間を掛けて、

前を向いて生きようと思えるようになった私ですが、

日常生活の中、不意に、

鮮明に呼び起こされる辛い記憶に、苦しくなるのは、

きっと、何年経っても、変わらないのでしょう。

 

その度に、

あの夏の、辛い記憶の中に引き戻されてしまう私ですが、

あの頃よりも、笑えるようになった今の私は、

深呼吸をして、

別な視点から、物事を見てみることが出来るようになりました。

 

観たいテレビドラマが少ない代わりに、

あの子とのお喋りの時間が増えたなって、

小さな幸せに、焦点を当ててみます。

 

コーヒーを飲みながら、

あの子とのお喋りの時間は、本当に楽しい時間。

 

苦しいこともあるけれど、

素敵な時間だって、ちゃんとここにある。

 

医療関係の映像は、私のトラウマとなり、

一度目にしてしまえば、酷く心を乱されてしまうけれど、

私は、私なりに、

進化をしているのかも知れませんね。

 

私はもう、

あなたが側にいてくれた頃の私に戻ることは出来ないけれど、

一生懸命に生きると決めた今の私は、

あの頃よりも、

強くなることが出来たでしょうか。