拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

特別な土曜日

あなたへ

 

閏年ってさ、1日、得した気分だよね

 

これは、いつかのあなたの言葉です。

 

あの頃の私は、あなたの言葉に、思わず笑ってしまったけれど、

あれからの私にも、

4年に一度の2月29日が、特別な日に見えたのでした。

 

今年は閏年です。

今日は、2月29日 土曜日。

 

なんだか、いつもよりも特別な土曜日のような気がして、

昨日の私は、

明日は、何をしようか。

そうだ、あれもこれもやろうって、ワクワクとしながら、

たくさんの予定を考えていたのでした。

 

それなのにです。

仕事から帰宅した私に、あの子が言ったのです。

 

お母さん、明日、休みだよね って。

 

あの子のこの言葉は、

世にも恐ろしい、予定狂わせの呪文です。

 

え?あ、う、うん休みだよ

 

私のこの返事を合図に、

多数の連れて行って欲しい場所を話し出したあの子。

後日というわけにもいかないその用事に、

首を縦に振らざるを得ない状況となりました。

 

なんということでしょうか。

 

素敵な1日にする予定だった特別な土曜日は、

あの子の専属運転手の日となってしまいました。

突然の予定変更に、苦笑いしながら、

あの子の予定に振り回されて、

ホッと落ち着いた頃には、日が傾きかけていました。

 

コーヒーを飲みながら、今日1日を振り返れば、

車内での、あの子とのお喋りも楽しかったし、

雲が晴れた青空も、とても綺麗でした。

 

思っていた1日とは違いましたが、

やはり、今日は、私にとっての、

特別な土曜日だったのだと思います。

 

きっと、4年後の私は、

予定通りの2月29日を過ごしながら、

今日の出来事を、懐かしく思い出すのでしょう。