拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

相合傘

あなたへ

 

あの時も、

あの時も、

あの時も、

手を繋いで歩いたね。

 

雨音を聞きながら、

結婚する前の私たちのことを思い返してみれば、

雨の日の記憶がないことに気が付いたのは、

作日のことでした。

 

曇り空の日は、覚えてる。

ほら。

あなたが行ってみたいって言っていたテーマパークへ行った日。

あの日は、曇り空だったけれど、雨は降らなかったね。

 

あの頃の、あなたと過ごした時間には、

雨の日の記憶はなかったけれど、

いつでも手を繋いで歩いた、たくさんの記憶が蘇りました。

 

あなたの大きな手に包まれるのが大好きで、

ずっと、この手を離したくないなって、思っていたよ。

 

あなたと手を繋ぐのが、大好きだった私だけれど、

あの頃の時間を思い返しながら、

あなたとしてみたいことを、ひとつ、見つけてしまいました。

 

ねぇ、あなた。

それは、なんだと思いますか?

 

あのね、私、あなたと相合傘をしてみたい。

だって、一度も、相合傘をして、歩いたことはなかったもの。

 

ねぇ、あなた。

ここに、またひとつ、

今度の約束をしてもいいですか。

 

いつか、生まれ変わったらね、

雨の日には、相合傘をして、一緒に歩いてね。

 

その頃の私には、もう、この記憶はないけれど、

きっとね、その時の私は、待ちわびた雨が嬉しくて、

また雨か、嫌だね なんて、言いながらも、

溢れてしまう笑みを隠すように、

あなたから顔を背けてしまうのでしょう。

 

もう少しだけ、

この雨が降り続いてくれますようにと、願いながら。

 

あなたと同じ傘の下で見る景色は、どんな景色なのだろう。

 

きっとね、そこには、

雨の日になると、何度も思い出してしまうような、

素敵な景色が待っていてくれると思うのです。

 

今日も聞こえた雨音に、耳をすませながら、

今度の約束が叶った日のことを、考えていました。

 

きっと、いつか、

ずっと、ずっと、先の未来に、

あなたの隣に並んだ私は、

どんな景色を見ているのだろう。

 

 

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