拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

コトバ -夏の音-2020

今年もまた夏が来たよ

 

待ちわびた青空を見上げながら

空の彼方にいる彼に

夏の始まりを報告する

 

梅雨明けの太陽が

やけに眩しく感じたのは

ずっと

雨や曇り空ばかりを眺めていたせいだろうか

 

夏の音を聞きながら

目を閉じると

彼と出会った最初の夏から順番に

夏の記憶を呼び起こした

 

初めて出会った夏

2番目の夏

3番目の夏

 

そして

 

4番目の夏

 

あの夏は

彼と2人きりで過ごす

最後の夏だった

 

まだ膨らみのないお腹に

優しく手を当てて

嬉しそうに微笑んだ彼の姿

 

この子はね

男の子だと思うよ

 

なんの根拠もないままに

そんな話をする私の声に

優しく頷いてくれた彼の笑顔

 

夏の音を聞きながら

蘇ったのは

あの夏にいた彼の

たくさんの笑顔と穏やかで幸せな時間

 

私たちが出会って

4番目の夏は

ふたりで同じことを願っていたね

 

この小さな命が

元気に生まれてきてくれますようにと