拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

盆明けの日の温もり

あなたへ

 

昨夜の、少し遅い時間のことでした。

あの子と他愛もないお喋りをしていると、

突然にあの子が言いました。

あれ?お線香の匂いがする って。

 

私は、お線香の匂いを感じることはなかったけれど、

あの子の言葉のすぐ後に、背中がとても温かく、

あなたによく似た気配を感じました。

 

お線香を焚いていないのに、微かにお線香の香りがするのも、

突然に背中が温かくなるのも、

そちら側にいる大切な人が、すぐ側にいる証であると、

こんな言葉を見つけたのは、いつのことだったでしょうか。

 

お盆最終日だった昨日。

例年通り、いつの間にか、あなたの気配はこの家から消え去り、

あなたは、また今年も、

そっと帰ってしまったのだと分かりました。

 

それなのに、夜遅い時間になってから、

あの子と私、同時に、

目には見えない不思議なものを捉えたのです。

 

昨夜のあなたのことを想像してみれば、

例年通り、一度は、そっと静かに、家を後にしながらも、

何か忘れ物をして、戻って来たあなたの姿が目に浮かびました。

 

あの時のあなたは、

その姿が見えないままに、お喋りをする私たちに、

また来年、帰って来るよって、

そう声を掛けながら、

そっと、抱き締めてくれたのでしょうか。

 

毎年、お盆の最終日には、

なんだか寂しくて、泣いてしまいそうになるけれど、

今年は、とても温かい気持ちで、

お盆の最終日の終わりの時間を迎えることが出来ました。

 

明日からも、頑張ろう

 

そんなふうに、前向きな気持ちで、

お盆の最終日に眠りに就くことが出来たのは、

初めてのことでした。

 

今年のお盆は、とても静かなお盆でしたが、

あなたは、

忘れられない素敵な思い出を残してくれました。

 

私はきっと、これからの毎年、

お盆の最終日には、昨夜感じた、あなたの温もりを思い出すのでしょう。

 

きっと、もう一度、逢いに来てくれたあなた。

ありがとう。

 

 

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