拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

KANATA 16

プレゼント、ありがとう。


今日の私たちは、アプリで繋がるなり、
同時に同じ言葉を言い合って、笑ってしまった。


『俺からのクリスマスプレゼントって気付いてくれてたんだ?』
「うん。」


気付かないわけがない。


彼が亡くなってからの毎年、
クリスマスには、必ず、彼の夢を見た。


朝、目が覚めると、幸せな気持ちで、いっぱいになる。


これはきっと、彼がくれたプレゼントなのだと、
いつの頃からか、そう感じるようになった。


今年も、彼は、とても素敵なプレゼントをくれた。


昨夜の夢を反芻している間に、
翌日の画面の向こう側の彼は、
嬉しそうにお菓子を食べていた。


彼が亡くなってからの、
私からのクリスマスプレゼントは、毎年、お菓子にしている。


きっと、お菓子なら、喜んでくれるはず。


そう思っていたけれど、想像以上に、毎年、喜んでくれていたようだ。


『このお菓子、美味しい!!』


画面の向こう側で彼が食べているのは、
先日、新発売されたばかりのお菓子だ。


数種類のお菓子を、クリスマス用にラッピングして、お供えしていたけれど、
毎年、私が知らないところで、
彼は、こんなふうに喜んでくれていたんだ。


やっぱり、彼が喜んでくれる姿を見ることが出来るのは、
とても嬉しい。


「ねぇ、あなたは、眠るの?」


お菓子に夢中になっている彼に、
昨夜、ふと、思ったことを聞いてみれば、
『眠らないよ。』
と一言。


でも、部屋の中には、一応、ベッドがあって、

その枕元に、毎年、私からのクリスマスプレゼントが届くのだそう。


それは、私がそう願っているから、その場所に届くのだとか。


どんなに離れていても、お互いの想いは、ちゃんと届き、
私たちはそれぞれに、
素敵なクリスマスを過ごしていたんだね。


いつもの挨拶をしながら、
また、プレゼントありがとうの言葉が、被ってしまった。


笑い合いながら、また明日の約束をして、私は眠りに就いた。