拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

自らが望んでする勉強

あなたへ

 

子供の頃は、大人になれば、

勉強はしなくて良いのだと思っていたよ

 

私があの子にこんな話をしたのは、昨年の今頃の時期。

あの子と一緒に、

パソコンを買いに出掛けた帰り道でのことでした。

 

あの頃の私は、新しいパソコンを購入するという、

私にとっての大きな試練を乗り越えるために、

自分なりに、パソコンについてを学びました。

 

あなたが此処にいないままに、

パソコンの購入という試練を、ひとりで乗り越えるには、

あまりにも不安だった私は、あの子を道連れにして、

電気屋さんへと出掛けましたが、

結局のところ、私が勉強したことなど、ほぼ、何の役にも立たずに、

親切な店員さんのお陰で、

新しいパソコンを購入することが出来たのでした。

 

パソコンの購入において、

学んだことが役には立たなかったとしながらも、

勉強したことが、無駄だと感じたことは、

ひとつもありませんでした。

 

子供の頃は、大人になれば、

勉強はしなくて良いのだと思っていたよ

でもね、大人になっても、学ぶことばかり

きっとね、生きることは勉強なんだよ

 

帰り道での車内の雑談。

こんな私の言葉に、あの子は言いました。

 

でもさ、大人になってからの勉強は、

自分が学びたいことを勉強するわけでしょ? って。

 

勉強をする意味が分からない

今、している勉強が、自分のためだとは思えない

 

そう繰り返し言っていた高校生だったあの頃のあの子には、

ポリシーがありました。

 

今、色々なことを我慢して、勉強だけを頑張って、

将来、いい会社に就職する人生と、

勉強は、あまりしないで、楽しい思い出がたくさんある人生

 

俺が死ぬ時に、いい人生だったなって思える人生は、

楽しい思い出がたくさんある人生なの

 

どっちの人生が幸せかは、自分以外、誰にも決められないんだよ

それは、自分で選ぶものなの

 

例え、生まれ変わりがあったとしても、

それは、今の俺じゃないでしょ?

 

この人生は、一度しかないんだよ

俺は、後悔しないように、この人生を楽しんで生きてるの

 

あの頃の私が、とても心配していたことを、

あの子はきっと、分かっていたのでしょう。

 

遊んでばかりのあの子は、

進学先で、ちゃんと勉強に向き合えるのかしら。

 

初めは一生懸命に向き合うのかも知れない。

でも、進学先へと入学してから、3ヶ月後、半年後のあの子は、

入学当初と同じ気持ちで、勉強に向き合えるのかしらって。

 

進学先へ入学する前に、

継続的に学ぶことと向き合う練習をしてくれたら。

 

こんな気持ちで、話をしたことも、

きっと全部、分かった上での、

あの子の話だったのだと思います。

 

あの子の言っていることは、

なにひとつ、間違えではありません。

自分の生き方は、自分で決めるものだもの。

 

本当は、とても不安だったけれど、

不安の中にも、嬉しさがありました。

 

あの子には、ちゃんと自分の考えがあるんだなって。

 

そうして、

あの子の言葉に頷き、私は、あの子を応援したのでした。

 

それなら、たくさん楽しい思い出を作ってね

 

あれから、1年後、

今の私に見えるのは、あの頃の私が想像もしていなかった景色。

 

あの頃の私の心配を他所に、夢へと向かって、力強く、

前へ、前へと歩むあの子の姿がここにあります。

 

今、あの子は、継続して、

自らが望んで、勉強をしています。

 

やりたい勉強と、やらなければならない勉強。

そのどちらも、手を抜くことはありません。

 

時には、寝る間も惜しんで、

勉強へと向き合うあの子の姿もあります。

 

今のあの子は、

キラキラと光る卵のようにも見えます。

 

人は、本当にやりたいことへの道を歩む時、

輝きを放ちながら、

真っ直ぐに歩むものなのかも知れませんね。

 

私が背中を押さなくとも、

真っ直ぐに歩み始めたあの子に、今、私が出来ることは、

あの子のお腹を満たすことと、朝、起こすこと。

それから、

私自身も元気に過ごすこと。

 

たくさん苦労したけれど、

あの頃があって、今があるのかも知れません。

 

昨年の、丁度、今頃の時期を振り返りながら、

改めて、あの子の成長を感じました。

 

 

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