拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

私があなたに掛けるべき言葉

あなたへ

 

永遠を誓い合ったから、

永遠に、一緒にいられるような気がしていたよ。

 

それなのに、

あの時も、

あの時も、

ごめんね。

 

限られた時間の中でしか、

一緒に過ごすことが出来ないだなんて、

考えたこともなかったから、

そこに限りがあること知った私は、

あなたを幸せに出来ていたのかなって、

そればかりを考えてしまっていたよ。

 

記憶の中の笑顔を数えては、

私は幾つ、

その笑顔を、知っているのだろうかってさ。

 

あなたを見送ってからの私は、時々、

あの時、ごめんねとか、

あの時、こうすれば良かったって、

そんなふうに繰り返しては、

後悔の涙を流したけれど、

あなたは、きっと、

そうじゃなかったんだね。

 

あなたが最後に書き遺した、なぞなぞみたいな言葉を、

時々、見返しては、

あなたが此処で過ごした日々が、

どんなに幸せであったのかを、考えるようになりました。

 

あなたが書き遺した短い言葉の中には、

その胸の中に詰まっている、

たくさんの幸せが、見える気がします。

 

恋人から、夫婦になり、

やがて、小さな命を授かり、

親になった私たち。

 

どこにでもある日常を過ごしながら、

見えない絆で、少しずつ強く結ばれていったあの頃の日々を、

きっと、あなたも、私と同じように感じていたんだね。

 

あなたが書き遺した、

なぞなぞみたいな言葉の意味を解くことが出来た私の中に、

あなたの想いは、

新しい気持ちを芽生えさせてくれました。

 

そちら側のあなたへ、

私が掛けるべき言葉は、

あの時、ごめんね

じゃなくて、

あの時、幸せだったねって、

こんな言葉なのかも知れないなって。

 

きっとまた、いつの日か、

不意に思い出した記憶のカケラを握り締めながら、

あの頃に出来なかったことを後悔して、

泣いてしまう日もあるのかも知れません。

 

それでもきっと、此処から先は、

あなたのその想いが、

そっと、私に寄り添って、涙を拭ってくれるのでしょう。

 

あの時、幸せだったねって。

 

 

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