拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

逢いたい気持ち

あなたへ

 

例えば、髪の手入れをしている時、

例えば、テレビを観ている時。

何気ない日常生活の中で、

ふと、あなたに逢いたくなったことは、

これまでに、何度あったでしょうか。

 

あなたにお線香をあげて、手を合わせることには慣れたはずなのに、

それをあなたと話をする時間だと受け入れることが出来たはずなのに、

此処にあなたがいないことが、酷く不自然に思えて、

あなたに触れてみたくなる。

 

こんな瞬間は、これまでに何度あったでしょうか。

 

此処に、その肉体はなくとも、

あなたが消えてしまったわけじゃない。

 

あなたが何処かに存在する証拠を、

ちゃんとみつけることだって出来たのに、

本当の私が、あなたに求めているのは、

証拠じゃなくて、此処に一緒にいるはずだったあなたなの。

 

どんなに時間を重ねても、

どんなに笑うことが上手になっても、

あなたに逢えない日々が、辛くないわけじゃない。

 

ただ、辛い気持ちを上手に隠して、

何事もなかったかのように振る舞うことに慣れただけ。

ただ、それだけなの。

 

逢いたい

逢いたいって、こんな想いばかりじゃ、

きっと、あなたは困ってしまうから、

小さなため息と共に、想いを吐き出して、

どんなに目を細めてみても、

この人生の先には、あなたがいないことを知りながら、

しっかりと、前を向く。

 

それでも、仕舞い込んだはずの本当の気持ちが溢れ出してしまったら、

時々には、こうして、伝えさせてくださいね。

私の我儘に、答えてくれなくても良いから。

 

ただ、黙って、私の想いを受け取ってくれたら。

ただ、それだけで。

 

 

あなたに、逢いたい。

 

 

 

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