拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

筋肉を褒める時間

あなたへ

 

さぁ!一緒に俺の筋肉を育てましょう!

 

こんなあの子の声が聞こえてから、

どれくらいが経ったでしょうか。

 

ハイスピードで減る米の量。

たくさん買ってきたはずなのに、すぐに空になる冷蔵庫の中身。

 

少しだけ頑張って増やしてきたあの子の食事量は、

あれからも順調に増え続け、

今の私は、これまでの中で、最も食欲旺盛なあの子と向き合っています。

 

ほんの少し前には、

体重が減ってしまったと落ち込んでいたあの子ですが、

目標までには届いていないものの、

あれから、少しずつ体重も増えて順調な様子。

 

大切に育てた筋肉が、より美しく見えるようにと、

少しだけ肌を焼いて、

最近のあの子は、一段と逞しくなりました。

 

そうして、我が家に新しく誕生したのは、

鏡の前でポーズをとるあの子を褒める時間です。

 

さあ!褒めて!

 

こんなあの子の言葉を合図に、

ポーズを決めたあの子の姿を褒めまくります。

 

格好いい!

やだ!素敵!

男らしい!

 

なんだか、笑ってしまいますが、

あの子の筋肉を一緒に育てながら、いつの間にか、

あの子の筋肉の成長が、私にとっても楽しみへと変わっていました。

 

予想を遥かに超えた未来を見せ続けてくれるあの子は、

いつでも、その進化と共に、

ほんの少し先の未来の私のことまでもを変え続けてくれているようです。

 

あなたの姿に憧れて、

キラキラとした瞳で、

あなたを見上げていたあの子の姿を覚えていますか。

 

あの頃のあの子は、あなたの姿の全てを追い越して、

とても立派に成長しましたよ。

 

 

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予祝

あなたへ

 

何故だか朝から鼻血が出てしまったのは、先日の私です。

突然の出血に笑いながら、

ふと、思い出したのは、私が子供の頃のことでした。

 

遠足や旅行。

楽しみなことがある前日の夜になると、何故か必ず、鼻血が出ていた私。

 

いつの間にその症状が出なくなったのか、

もう、覚えてはいませんが、

幼い頃の私は、必ずと言って良いほどに、

イベントごとの前夜には、鼻血が出ていました。

 

へぇ、そんなことあるんだね

 

私の話を聞いていたあの子は、

相槌を打ちながら、言ったのです。

 

お母さん、鼻血が出るほど何か楽しみなこと、あるの?って。

 

私の今後の予定には、それほどまでに楽しみな予定など、

特にはありませんが、

あの子の言葉を聞きながら、突然の鼻血を予祝と捉えてみました。

 

これから先、鼻血が出ちゃうほどに、

何か、楽しいことが待っているのかも知れないと。

 

もう、何年も鼻血とは無縁の生活を送っていただけに、

何故、急に鼻血が?と、笑いながらも、

実は、少しだけ驚いてしまいましたが、

あの子のお陰で、なんだか朝から楽しい気持ちになりました。

 

見方を変えれば、なんでも楽しい気持ちになれるものですね。

 

さて、これからの私には、

どんな楽しいことが待っていてくれるのでしょうか。

 

 

 

目が覚める数秒前

あなたへ

 

もう

あなたったら

 

おはようのいつもの挨拶の代わりに、

朝から呟いた私の声を、

あなたはどんな顔で聞いていたのでしょうか。

 

思わず照れて、あなたの顔を見ることが出来ないままに、

朝から何度も反芻してしまったのは、夢の中でのことでした。

 

あなたの夢を見ました。

それはとても短い夢で、きっと、目が覚める数秒前。

 

とても甘い声で、夢の中のあなたは私に聞いたのよ。

俺のこと好き?って。

 

夢から覚めた私は、頬が緩んだままに起き出して、

あなたの顔を見ることが出来ないままに、思わず呟いたの。

 

もう

あなたったらって。

 

目が覚めた今でも、ちゃんと覚えてる。

あなたの腕の中の温もりも、その声も。

 

あなたは、覚えていますか。

その腕の中にいた私の温度と、この声を。

うん。好きだよって。