拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

何度でも読み返したい本

あなたへ

 

何度も読み返したいと思える本との出会いがあったのは、

あの、早い流れの中を歩んでいる頃のことでした。

 

あの頃の私は、KTSプログラムと称した時間の中で、

僅かな時間を確保しては、そこに書かれた文字を辿りました。

 

漸く、あの本を読み終えることが出来たのは、いつの頃のことだっただろう。

 

あれから、様々な本との出会いがあって、

自分の目の前のことに夢中になって。

 

何度でも読み返してみたい本との出会いがあったにも関わらず、

なかなか、読み返すことが出来ないままに、此処までを歩んで来ましたが、

思えばあれからの私は、様々に成長することが出来ました。

 

そんな今だからこそ、あの本を読み返してみるべきなのではないかと、

ふと、こんなことを考えたのは、

あの本を読んでいたあの頃の私が見ていた世界と、

今の私が見ている世界が、まるで違った世界であると、

気が付くことが出来たからなのかも知れません。

 

同じ作品でありながら、受け取り手であるこちら側の成長度合いによって、

集める言葉も、感じる気持ちも、まるで違っていて。

 

読み返した本でありながらも、

全く別な作品に触れているかのような不思議な感覚を感じる瞬間があるのだと、

もしも今、あなたにこんな話をすることが出来たのなら、

きっとあなたは、共感してくれるのでしょう。

 

映画が好きだったあなたと、本が好きな私。

 

私たちは、誰かが作った世界への触れ方は違っていたけれど、

互いに、何度でも触れたくなるお気に入りの世界を持っていました。

 

あの頃のあなたは、お気に入りのひとつの作品を通して、

どんな自分の成長を感じていたのかしら。

 

思えば、こんな話など、一度もしたことがなかったけれど、

あの頃の私がそうであったように、

あの頃のあなたもまた、その胸の内で、自身の成長や変化を楽しみながら、

お気に入りのストーリーを見つめていたのでしょう。

 

今のあなたの胸の中には、この世界で見つけたどんな作品が、

そして、どんな気持ちが蘇っていますか。

 

何度でも読み返したい本の、

一番後ろのページに挟んだままだった栞を取り外したのは、

昨夜のことでした。

 

まだ、ほんの僅かに文字を辿っただけですが、

この本を読み終えた時、私は、今度はどんなものを集めるのかしらと、

今から、なんだかとても楽しみです。

 

 

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サル、ゴリラ、チンパンジー

あなたへ

 

ねぇ、あなたは、

サル、ゴリラ、チンパンジーって歌、知ってる?

 

何故だか先日の私の中へと不意に蘇ったのは、

小学生の頃に歌っていた、あの歌でした。

 

頭の中へと突然に、サル、ゴリラ、チンパンジーと、

懐かしのメロディが流れて来たあの日の私は、なんだか笑ってしまいましたが、

あれから、ふとした瞬間に、あの歌が浮かんでしまうのです。

 

今は駄目!絶対に駄目!

 

何故だかそんな瞬間ばかりを選んであの歌が蘇って来るから、

ここ最近の私の頬は、なんだか緩みがちです。

 

ねぇ、あなたは、

サル、ゴリラ、チンパンジーって歌、知ってる?

 

もしも今、あなたにこんな話をすることが出来たのなら、

あなたはどんな言葉を返してくれるのでしょうか。

 

これは主に、運動会の練習をしている時に歌っていた記憶があります。

 

大人の世界がそうであるように、子供の世界にもまた流行り廃りがあり、

そして、年齢と共に、卒業して行くものもあるけれど、

私の小学生時代は、運動会シーズンと言えば、

サル、ゴリラ、チンパンジーのまま、6年間を過ごしていたような気がしています。

 

授業で、リコーダーを習う学年になれば、

友人たちと、この歌のメロディを吹く練習もしました。

 

音楽の授業の中で覚えなければならなかった曲は、いつも間違えてしまうのに、

面白いものって、何故だか直ぐに覚えてしまうのよね。

でも、リコーダーでこの曲を吹いていると、いつも途中で笑ってしまうのは、

このメロディに乗せる言葉のせい。

 

友人たちと皆で演奏すれば、必ず誰かが笑い出して、

やがて、皆で笑ってしまっていたのも、なんだか楽しかった思い出でした。

 

インターネットもなかったあの頃は、どう考えても、

今よりもずっと狭い世界しか知らなかった筈なのに、

全く別な地で育った私たちには、様々な共通点がありました。

 

きっと小学生だったあなたもまた、

サル、ゴリラ、チンパンジーの歌を歌いながら、

小学生時代を過ごしていたのだと、私は信じているよ。

 

いつでも、前だけを向いて歩み続けていた年齢を過ぎて、

私だけがこうして、過去を集め直しながら歩む年齢を迎えて。

 

子供時代の記憶がまたひとつ、こうして蘇れば、

あなたに話すことが出来ないままに、痛みや寂しさを感じてもしまうけれど、

いつもの日常の中、不意に記憶が蘇ったのなら、

こうしてあなたへの手紙を綴り続けるから、

きっとあなたも何処かで笑っていてね。

 

 

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橋のたもとに座っていたおばあさんの話

あなたへ

 

この世界とそちら側の間の世界が存在するのかも知れないと、

先日の私は、新たにこんな視点を見つけました。

 

新たな視点から、改めて、あの夏の出来事や、

あなたを見送ってからの私に見えるようになったものについてを、

振り返っていた私の中へと不意に蘇ったのは、

橋のたもとに座っていたおばあさんの姿でした。

 

思えば、あれは、何だったのだろう。

 

蘇った記憶を辿れば、なんだか不自然な気がしたあの日ことを、

今日は、あなたにも話してみたいと思います。

 

そう。あれは、まだあなたと出会う前の頃のことでした。

 

あの日は、友人の車でお出掛けをした日。

時間帯は、夕方から夜へと移行したばかりの頃だったと記憶しています。

 

ねぇ、ねぇ、なんであんなところに、

おばあさんが座っているんだろうね

 

私がこう口に出したのは、間も無く橋を渡り終える頃のことでした。

 

友人の車の助手席に座っていたあの時の私が見つけたのは、

橋のたもとに座っていたおばあさんの姿でした。

何気なく口にした言葉でしたが、友人は、そんな人は見ていないと言いました。

 

は?人なんていた?

 

え?いたじゃん

おばあさんが座っていたよ

 

変なこと言うなよ!え?マジで?人?人なの?

 

私も怖がりですが、この友人もまた、超絶怖がり。

だからこそ、ことの真意を確かめたくなってしまうものなのかも知れません。

 

友人は、私の言葉を信じられないとばかりUターンすると、

橋のたもとを確かめに行こうと言い出しました。

 

私がおばあさんを見たのは、丁度、橋を渡り始める側。

Uターンして、もう一度、橋を渡ったのですが、

先ほど私が見た場所には、やはり、おばあさんが座っていたのでした。

 

ほらね?いたでしょう?

 

本当だ!うわー!!なんで?なんでおばあさんがいるの?

 

あの時の友人は、何故だか怖がっていたけれど、

あの時の私は、あのおばあさんは、きっと、

誰かのお迎えを待っているのだろうと思っていました。

 

どうしてこんなところに人がいるのだろうかと、

思うような場所で人を見つけたにも関わらず、

あの時の私が然程、大きな疑問を持つことがなかったのは、

そこに見つけたのが、紛れもなく、

私たちと同じ人間であると認識したからだったのかも知れません。

 

あの出来事は、あの頃の私のいつもの日常の中のほんの一コマでしたが、

こうして改めて思い返してみると、

なんだか不可解でもあるようにも思えて来たのは、

今の私が新たな視点を持ったからなのでしょうか。

 

思えばあの橋は、車通りが激しく、停車することは出来ません。

よく考えてみれば、あんな場所で誰かと待ち合わせることなど、

あり得ないような気もします。

 

あの日、そこに座っていたのが人であると認識しながらも、

何故だか怖がっていた友人の感覚が実は正しかったのかも知れないと、

今更ながら、こんなふうにも思えて来ました。

 

あの日の私たちが見たのは、本当に、この世界に生のある人だったのでしょうか。

 

例えばですが、

この世界とそちら側の世界の間の世界があるとして、

なんらかの拍子に、

はっきりと、その姿が見えてしまうという可能性もまた、あるのかも知れません。

 

一見すれば、人だけれど、

何故こんなところに人が?という場面で見かけた人というのは・・・

という考え方も出来るのかも知れませんね。

 

さて。それならばと、私の中へ蘇ってしまったのは、

胸の奥深くへと仕舞い込んだ筈の、あの、お墓に佇む人の話です。

 

あの声の主が見た人というのもまた、本当に人だったのかしらね。

 

いえ。そもそも、あの日の私は、

どこの世界に存在している人の声を聞いていたのかしらねと、

色々と疑問が湧いてしまったところで、これ以上の考察は辞めにして、

もう一度、しっかりと、

胸の奥の奥の、更に隅っこに、仕舞い直しておこうと思います。

 

 

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