拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

鯉のぼり

あなたへ こちらは、随分と暖かく、過ごしやすい季節になってきました。 今日は雲ひとつない青空。 透き通るような空を見上げ、毎年、庭に立てていた鯉のぼりを思い出しました。 あの子が生まれ、元気に育ちますようにと願いを込めて、毎年、立てた鯉のぼり…

コトバ -道しるべ-

私が道に迷わないようにと彼は道しるべを遺していった 彼には目標とする場所があったそれはとても漠然としていて抽象的で けれどもしそこを見つけ辿り着けたのならきっと幸せになれる場所だ 彼が見たかった景色はどんな景色だったのだろうか 彼を見送り漠然…

夕方の空に見つけたもの

あなたへ 近頃の私は、気が付くと、無意識にため息が、出てしまいます。 少し、疲れているのでしょうか。 思えば、今年に入って、目紛しい程に、色々な事がありました。 最近になって、ようやく、少し落ち着き、ここに来て、張り詰めていた糸が、切れてしま…

菜の花の咲く公園で

あなたへ 先日、あの子と一緒に、菜の花がたくさん咲いている公園に行きました。 あなたは、覚えていますか? いつかの春、小さかったあの子と私が見つけた公園。 菜の花がたくさん咲いていて、綺麗な場所を見つけたから、今度、3人で行こうよ そうあなたを…

コトバ -春-

春の穏やかな日差しは何だか心地よくてそのまま眠ってしまいたくなる ベランダに出て春の光を浴びながら目を閉じてみた 私を包み込む暖かな光はなんだか少し懐かしい気がした 目を閉じながら気が付いたんだ彼の隣とよく似ている と そうか 彼の隣は春みたい…

おはよう

あなたへ あなた。おはよう。 昨夜、あなたの夢を見ました。いえ、正確には、見た気がします。 夢の中、あなたが、側に寄り添っていてくれた気がしました。 私の気持ちが、あなたに届き、逢いに来てくれたのでしょうか。 あなたの側で、ただ、穏やかな気持ち…

2年と8ヶ月

あなたへ あの夏に、あなたを置いたまま、2年と8ヶ月が過ぎました。 あなたの側を離れたくない私の気持ちとは、裏腹に、時間は、残酷な程に、一定を守り、他の人と同じように、時間が過ぎました。 あなたに逢いたい 時間が経てば、経つ程に、あなたへの想い…

朝の日課

あなたへ いつの頃からか、なんとなく、毎朝、テレビでチェックするようになった星座占い。 あなたが側にいた頃は、あなたは、何位だったよ今日は、絶好調だねなんて、他愛もない朝の会話の一部でした。 時には、家族3人で、テレビを観ながら、喜んだり、ち…

眠れない日々に

あなたへ 生活のリズムが変わり、2週間が経とうとしています。 早起きになった分、夜は早くに眠れるようになると思っていましたが、近頃の私は、眠りへの入り口を、忘れてしまったようです。 寝付きが悪く、一度寝ると、目覚ましをいくつ掛けても、起きられ…

愛してる

あなたへ あなたは、覚えていますか?あの夜、あなたに伝えた、愛してる の言葉を。 あれは、私達が出会って、どのくらい経った頃だったでしょうか。 出会ったばかりの、初々しさから、互いに信頼関係を築きながら、あなたの隣に、慣れ始めた頃。 そう、出会…

コトバ -彼の世界-

彼の遺影と話す夢を見たのはこれで2度目だ彼は言った 遊びに来てみる? そんな彼の言葉に頷くと彼は私の手を取り遺影の中に入れてくれた 遺影のあちら側には彼が今いる場所があった ここでは自分の好きな事が出来るんだよ そう言って彼はその場所を案内して…

金曜日

あなたへ あの子の高校生活、初めての1週間が無事に終わりました。何だか、ちょっと、ホッとしてしまう金曜日です。 登校初日は、ちょっぴり緊張していたあの子だけれど、帰宅早速に、新しい友達との様子を聞かせてくれました。 早く学校に行きたいな なんて…

あなたへ こちらでは、桜の花が、満開に咲きました。 昨日は、1日中、雨でしたが、あの子と出掛けながら、 桜の花を眺め、あなたを想いました。 この時期、仕事が忙しかったあなたとは、一度も、ゆっくりと桜を見た事がありませんでしたね。 ちょっと、寂し…

入学式

あなたへ 今日は、あの子の入学式でした。 朝から、あいにくの雨。入学式へ向かう中、あの子は小学校の入学式の日を思い出したようです。あの日も、雨が降り、あなたと3人、傘を差して、小学校へ、出掛けましたね。 また雨か なんて、残念そうなあの子に、雨…

思いがけないサプライズ

あなたへ 先日、私の誕生日の翌日に、仕事から帰ると、冷蔵庫に、あの子からのお手紙が、貼ってありました。 1日遅れたけれど、お誕生日おめでとう 私の誕生日の日には、高校の説明会があり、1日中、高校の準備に追われたあの日。あの子は、すっかり、私の誕…