拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

2025-03-01から1ヶ月間の記事一覧

コトバ -過去へ- 2025

今日のあなたは 苛つきながら落ち込んでもいるね だって言い過ぎてしまったものね なんであんな言い方されなきゃいけなわけ?って 彼が放った言葉に対して 怒りを爆発させながらも あんな言い方しなければよかったな とか 彼を傷付けてしまったよねって 本当…

1万分の1の確率

あなたへ あなたは右折、私は直進。 すれ違う瞬間に、笑い合った日があったことをあなたは覚えていますか。 あの時は、対向車線にいたあなたが先に私に気が付いて、 ニコニコとしながらこちらを見ていたんでしたっけ。 仕事から帰宅途中のあなたと、 仕事帰…

雨が作り出す静かな春の景色の中で

あなたへ ただ春を感じる1日と題して出掛けたあの日には、 まだ小さな蕾だった筈なのに、いつの間にかその膨らみが増して、 気が付けば、僅かに桜の蕾が開き始めました。 今日のこちらでは、朝から雨が降っていましたが、 なんだか待ち切れない気持ちで、 傘…

ハート型に切り抜かれた空

あなたへ あぁ!もう! 何だかよく分からないけれど、 この、ごちゃっとした全部を消し去りたい! こんな気持ちを抱えていたのは、先日の私でした。 しっかりと前向いて歩んでいても、時々には、 考えごとをしながら俯いてしまう日もあって、 時々には、しっ…

過去世の私たち

あなたへ 過去世はきっと、あるのだろうとしながらも、 証拠はなくとも、感じたことはきっと正解だとしながらも、 受け入れるのに時間が掛かってしまった蘇る筈のない記憶についてを、 改めて考えることが出来たのは、 あなたへの手紙を綴りながら、頭の整理…

蘇る筈のない記憶

あなたへ 絶対に忘れたくない。 今、目の前にあるこの景色も、 この気持ちも全部、ずっと覚えていたい。 それが不可能であることを分かっていながらも、 絶対に忘れないと心に誓うかのように、 目の前にいるあなたらしき人の姿を見つめ続けた記憶のようなも…

私の本当の気持ち

あなたへ 先日の、ただ春を感じる1日に撮った写真を眺めていました。 あの日見つけた空の色。 あの日見つけた春の色。 この手の中に収めたばかりのそれらを眺めながら、 あの日の私が見つけた景色を思い出していました。 あの日の私は、歳を重ねたご夫婦が手…

子供の頃の私が読み返していた1冊の本

あなたへ 朝起きて、コーヒーを飲みながら、 空を見上げた私の中へと不意に蘇ったのは、 子供の頃に何度も読み返していた1冊の本の存在でした。 今でこそ、本を読む私ですが、 子供の頃の私は全くと言って良いほどに、本には関心がありませんでした。 だって…

ただ春を感じる日

あなたへ ここ最近のこちらでは、随分と暖かくなりました。 柔らかな風を感じながら、 既に春の季節へと移り変わっていたことに気が付いた私は、 ただ春を感じる1日を過ごしてみたいと、 不意にこんな気持ちを見つけると共に、 新たな遊び方を思い付いてしま…

年を重ねる -2025-

あなたへ あの夏にいた私は、あなたよりも7つ年上になったよ 空を見上げて、こんな報告をしながらも、 なんだか少しだけ寂しい気持ちを見つけてしまったのは、 あなたとの仲睦まじいの年齢差が、私にとって、 特別な年齢だったからなのかも知れません。 もう…

私たちの仲睦まじい年齢差

あなたへ あの夏から、年を重ねることがなくなったあなたと、 あの夏からも、この世界で年を重ねる私。 そんな私たちの年齢差が、 仲睦まじい、の年齢差であることに気が付いた日の私は、 この年齢に対して、特別な意味を感じていました。 仲睦まじい、の年…

愛のカタチ

あなたへ 実はね、昔、 愛のカタチについてを一晩中考えていた頃があったよ なんて、もしも今、 あなたにこんな話すことが出来たとしたのなら、 あなたはどんな顔で笑うのだろう。 あの頃の私は、愛についてを深く考え続けながら、 文字を綴ることが、とても…

運命の人である証拠

あなたへ あっ!俺、キミのこと見たことがあるよ 前にさ、俺の車の隣を走っていたことがあったんだよ これは、私たちが出会ってから、 どのくらいが経ってからのあなたの声だっただろう。 不意に蘇ったあなたの声を反芻しながら、 あの頃の私たちに流れてい…

今、この瞬間に感じる気持ち

あなたへ 今、この瞬間に感じる気持ちを、大切に感じ切ってみよう。 私はいつから、こんなふうに考えるようになったのだろう。 胸の奥がギュッと締め付けられて、どうしようもない気持ちも、 言葉にならないままに、ただただ涙が溢れてしまう気持ちも、 あな…

人が最後に贈ることが出来るもの

あなたへ ねぇ、あなた どうして人は一番初めに声を忘れるのだろう 特に答えを探す訳でもなく、ただ小さな疑問を呟いたのは、 胸の中に耳を傾けて、 あなたの声を聞いていたあの日のことでした。 ちゃんとあなたの声が聞こえることを確認して、 しっかりと前…

目に見えないものを信じる人

あなたへ 俺ね、守られているから、絶対に大丈夫なんだよ 不意に蘇ったのは、仲の良かった友人の言葉でした。 いつもは冗談ばかりを言う彼が、一度だけ、 その内側にある繊細で柔らかな部分を見せてくれたのは、 何故だったのだろう。 あの日の彼が私に聞か…

海藻みたいに過ごした1日

あなたへ あぁもう!疲れた! 何に疲れているのか分からないけれど、全部疲れた! 休みたい! いつも通りに、自分の目の前に続く道を歩んでいた筈だったのに、 不意にその足取りの重さに気が付いて、足を止めたのは今日の私です。 やる気はある筈なのに、な…

日常会話と非日常会話の違い

あなたへ ここ最近の私は、よくあなたの夢を見ます。 元々は、全く違うストーリー展開だった筈なのに、 いつの間にか、私の側にあなたがいて、 いつの間にか、あなたと過ごす時間へと変わっているのです。 また逢いに来てくれたね ありがとう ここ最近は、こ…

キャラメルを握り締めた右手を見つめたままで

あなたへ 自分の部屋へ持って行こうと、 幾つかのキャラメルを握り締めた右手を何気なく見つめてみれば、 不意に笑いが込み上げてしまいました。 だってさ、 欲しい分だけのキャラメルを握り締めた右手の指の隙間からは、 包み紙が少しだけ見えていてさ、 あ…

なんで?なんで?なんでなの?

あなたへ なんで?なんで?なんでなの? これは、ここ最近の自分自身へ対する問い掛けの言葉です。 なんで?の疑問に対して、 その理由を真剣に考えて、考えて、考え続けて、 ここ最近の私は、実は少しだけ疲弊してもいますが、 こうして、なんで?を自分自…

あなたと死別してからの私が集めたもの

あなたへ あなたがいる夏を抱き締めたまま、 必死に時間に逆らうかのように、 後ろを向いて座り込んだままだったあの頃にも。 あなたがいる夏に必死に手を伸ばしたまま、 時間に引き摺られていたあの頃にも。 少しだけ前へと歩んでは、立ち止まって、 あなた…

胸の中に耳を傾ける時間

あなたへ 胸の中へと耳を傾けて、あなたの声を聞いていました。 こうして、私が胸の中へと耳を傾けるとね、 聞こえて来るのはいつでも、 おはよう、でも、 ただいま、でも、 コーヒーが飲みたいな、でもなく、 私を呼ぶあなたの声です。 楽しげな声で私を呼…

大人になった私だから見つけることの出来た景色

あなたへ シャボン玉をやりたい 自分の中にこんな気持ちを見つけてから、数ヶ月が経とうとしていますが、 私、遂に、絶対に誰にも見られることなく、 シャボン玉を楽しめる場所を見つけました。 さて、何処だと思いますか。 答えはね、夜のベランダです。 私…

この人生の中では解けない問題

あなたへ 男の子のお母さんはね、 男性との関係を上手く作れるようになるんだって。 こんな話を耳にしたのは、 あの子が生まれてから、どれくらいが経った頃だっただろう。 ご主人への接し方とか、何か変わった? あの日は確か、こんなことを聞かれたけれど…

私が歩む道を照らしてくれる存在

あなたへ あの子からの電話が掛かってくる時って、 実はあの子から新たな何かを学ぶタイミングでもあるのかも知れないと、 こんなふうに考えるようになったのは、いつの頃からだっただろう。 此処から巣立ったあの子は、 常に新しい価値観や考え方、景色に触…

確かなあなたという形

あなたへ 今朝の私がふと思い出していたのは、 叔母が聞かせてくれた、 おばあちゃんが亡くなるほんの少し前に見た夢の話でした。 私の中の奥深くへと仕舞い込まれていた記憶が、 突然に蘇ったので、 今日は、あなたにもあの頃のことを話してみたいと思いま…

頭痛が痛い

あなたへ 余程の寝不足や体調不良でなければ、頭痛が起きることのない私ですが、 寝不足でも、体調不良でもないにも関わらず、 突然に頭痛を感じたのは、昨夜のことでした。 即座に横になりたい欲求を抑えながら、 寝支度を整えることにしましたが、 そんな…

シャボン玉

あなたへ シャボン玉をしたい 突然にこんな気持ちを見つけたのは、いつの頃だっただろう。 買い物ついでに買ったシャボン玉を棚の上へと置いたまま、 時々横目にそれを見ながらも、 なかなかそこから先に進むことが出来ないままに、此処までを歩んで来ました…

3月に降る雪が私に教えてくれたこと

あなたへ 今日のこちらでは、朝から雨が降りましたが、ふと窓の外を見れば、 いつの間にか、雨は雪へと変わっていました。 私の瞳に映った雪が、 あなたよりも4つ年上になった日の雪と重なったのは、 今日の雪が、3月に降る雪だったからなのかも知れません…

私が知る普通とは懸け離れた自分

あなたへ 携帯電話のアプリを開くと、私の目に飛び込んで来たのは、 本当はずっと、昔から女性になりたかったのだという年配の男性でした。 お化粧をして、可愛い服を着て、 とても嬉しそうに笑ったその男性の笑顔につられて、 私までもが、なんだか嬉しくて…