拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

手紙

キャラメル

あなたへ これ、子供の頃に好きだったな 何気なくお菓子売り場で手に取ったのは、キャラメルでした。 懐かしいパッケージに惹かれて、 思わず買い物カゴにひとつ入れたあの日からの私は、 キャラメルにどハマりしてしまいました。 なんというか、久し振りに…

一度も使ったことのない言葉

あなたへ テレビを見つめたまま、思わず釘付けになってしまったのは、 画面の向こう側から聞こえた言葉が妙に気になったからでした。 テレビから聞こえて来たのは、ご主人のことを、うちの、と呼ぶ声。 うちのが帰って来たら、聞いてみますね 例えばこんな感…

あなたが望んだ今度の約束

あなたへ 日常生活の中、ふと、あなたと過ごしたあの頃の瞬間が甦った場面は、 これまでに幾つくらいあっただろう。 なんの前触れもなく、様々な場面が突然に蘇るけれど、 その中でも、最も多いようにも感じてしまうのは、 あなたと喧嘩をしたことです。 な…

今日も良い日にしよう

あなたへ 今日も良い日にしよう これは、毎日特別な1日を過ごしているのだと気付いた、 あれからの私の中に芽生えた気持ちでした。 手帳をめくりながら、 嫌なことがあった日も、落ち込んでしまうことがあった日も、 全部が特別な1日なのだと、 こんな気持ち…

仲睦まじい歳の差

あなたへ 俺の彼女は、6つ歳下なんだよね 6つの歳の差って良いらしいよ 仲睦まじい、だからね 何の前触れもなく、私の中に突然に蘇ったのは、 いつかの先輩の言葉でした。 あれはまだ、あなたと出会う前の頃のこと。 当時の私の勤め先の先輩との恋話の中、…

ゴールデンウィーク -2024-

あなたへ ごめん 隣の駅まで迎えに来て こんな笑ってしまう出来事からスタートした、 今年のゴールデンウィークのあの子の帰省も、 今日で最終日を迎えてしまいました。 楽しい時間というのは、いつでも本当に、あっという間です。 先程、あの子を駅まで送り…

不思議なご縁

あなたへ 名前も、住んでいる場所も知らないし、 言葉すら交わしたこともないけれど、一方的に知っている人。 或いは、互いにその存在を認識し合いながらも、 互いについてのことは、何ひとつ知らない人。 例えばこんな感じの密かに知っている人は、 もしか…

私にとっての価値のあるもの

あなたへ は? 冗談だよね? ・・・はーー? 思わず叫び声にも近い声を上げてしまったのは、 車へと乗り込んで、エンジンを掛けたばかりの私です。 ねぇ、あなた。 洗濯機が壊れたばかりだというのに、 今度はね、カーナビが壊れてしまったようなのです。 何…

突然にやって来たその時

あなたへ えぇ? 嘘でしょ? なんでなの? これは、今朝の私の独り言です。 寝起きであるにも関わらず、取り扱い説明書を開き、 分かる範囲での点検をしてみましたが、 恐らくは、寿命なのではないかと察したのは、 これを購入した時期から、随分と長い期間…

私たちらしい時間

あなたへ あの子はどこかしら 疎に駅から出て来る人たちを車内から眺めながら、 あの子のただいまの声を、 今か今かと待ち侘びていたのは、昨夜の私です。 昨夜0時過ぎに、こちらに到着予定だったあの子を、 いつもの駅まで迎えに行きましたが、 いつまで経…

ひとつ年を重ねた私たち

あなたへ 今年のゴールデンウィークは、 30日の夜にそっちに帰ることにしたよ 仕事が終わったら、そのまま向かうね こんなあの子からの声が聞こえたのは、先日のことでした。 30日の夜に帰るけれど、次の日の夜から旅行に行ってくるね あまり一緒にはいられ…

あなたが起こす不思議な出来事

あなたへ あなたを見送ってからの私たちの目の前で起きた、 不思議な出来事の数々を思い出していました。 例えば、あの時とか、あの時。 そう、それから、あの時も。 それらはいつでも、 偶然に偶然を重ねたような出来過ぎた出来事。 目の前に繰り広げられる…

突然に溢れ出す気持ち

あなたへ あなたと出会えて、本当に良かった。 突然に、こんな気持ちが胸の中いっぱいに溢れ出したことは、 もう、これで何度目だろう。 あの夏に、あなたと出会うことが出来たから、 この胸の中には、 あの子が見せてくれた素敵な景色たちを集めることが出…

今度の約束 -2024-

あなたへ 今度、連れて行きたい場所があるんだ 今度、こんなところへ行ってみようよ あの頃のあなたがくれた今度の約束には、 いつでも私を幸せにする魔法が掛かっていました。 今度は私が、あなたに魔法を掛けたくて、 こうして届けるようになった今度の約…

私が暮らす場所

あなたへ 凄く綺麗だね どこで撮ったの? これは、昨夜のあの子から届いたメッセージです。 昨日撮った写真を、早速あの子に送ったらね、驚いていましたよ。 こんな場所があったんだねって。 私が暮らすこの辺りは、 何もない場所なのだと、ずっとそう思って…

桜の木が並んだ土手の上 -2024-

あなたへ 長い修理期間を経て、先日、漸く車が戻って来ました。 やはり、自分の車は良いものですね。 いつの間にか、自分にとって、 しっくりと来るようになっていた運転席に満足しながら、 今日の私は、久し振りにお出掛けをしました。 行き先は、桜の木が…

社会人2年目

あなたへ 今日で巣立つ実感が湧かないよねと、あの子と一緒に笑った時間。 私の腕の中を、綺麗な花でいっぱいに埋め尽くしたあの子の笑顔。 電車のドアが閉まる音と、車内から、笑顔で手を振り続けてくれたあの子の姿。 こうして思い出してみても、あの日に…

たくさんの桜の景色

あなたへ ここ最近の私は、非常に忙しい日々を送っていました。 これは、自分のミスによるものです。 予定を入れ間違えたことに気が付いて、 修正しようとした時には、時すでに遅し。 私の予定は、あり得ないくらいに、詰まってしまったのです。 少しだけ迷…

生まれ変わりの不思議な話

あなたへ 先日の私は、とても不思議な話を耳にしました。 それは、そちら側には、時間という概念が存在しないから、 どの時代に生まれるのかを選ぶことが出来るのだという話でした。 例えば、私たちが生きる今を現在時間とした時に、 此処から100年後に生ま…

真新しい朝を感じながら

あなたへ 先日の私は、明け方よりも少し前の時間から外出をしました。 目的地へと向かう途中、信号待ちで空を見上げれば、 直ぐ側に朝が来ていることに気が付いて。 朝だよ! おはよう! 真新しい朝を感じてみれば、自然と言葉が出てきて、 自分の声を反芻し…

年を重ねる -2024-

あなたへ 家族。そして、あなたやあの子。 思えば、この世界に誕生してからの私は、 常に誰かが側にいる環境の中で、誕生日を迎えて来ましたが、 今年は生まれて初めて、ひとりで誕生日を迎えました。 あの子が巣立つということは、 誕生日もひとりで迎える…

あなたの姿が最後にしてくれたこと

あなたへ 不意に届く香りというは、 心の奥底に仕舞っていたはずの記憶を、 半ば強引に引き出す力を持っているものなのかも知れませんね。 あの日の私に不意に届いたのは、焼香の香りでした。 思いもしなかった場所で見つけた香りに、 思わず立ち止まった私…

必要のない教えは全部捨てなさい

あなたへ 必要のない教えは、遠慮せずに全部捨てなさい これは、巣立ち前のあの子に話したことのひとつでした。 私たちは、たくさんのことをあの子に教えて来ましたね。 それら全ては、 あの子が幸せな人生を歩むことが出来るようにと願いながら、 教えたこ…

あなたのごめんねの声

あなたへ 瞑想なるものに私が初めて出会ったのは、 いつの頃のことだったでしょうか。 あの、不思議な感覚を忘れることが出来ないままに、 あれからの私は、眠る前になると時々、 誘導瞑想に挑戦をしてきましたが、 何度挑戦してみても、途中で眠ってしまっ…

時代の流れを見つめながら

あなたへ このお菓子、販売終了になっちゃうんだね なんだか、寂しいな あなたを見送ってからの私は、何度くらいこうして、 インターネットで見つけた定番のお菓子の販売終了のお知らせに、 寂しい気持ちを感じて来ただろう。 中には、頻繁にあなたへお供え…

我が家の記念写真

あなたへ 昨夜の私が眠る前に眺めていたのは、 先月のあなたのお誕生会の日に、あなたと2人で撮った記念写真です。 ねぇ、あなたは気付いていましたか。 クリスマスパーティやお誕生会。 あの子の入学式や卒業式。 あの子の成人式の日。 それから、 あの子の…

大切な人に最後に求めるもの

あなたへ あなたが最後に親御さんと手を繋いだのはいつですか? あなたが次に親御さんの手を握るのはいつだと思いますか? それはね、親御さんが亡くなった時なんですよ これは、先日の私が偶然耳にした言葉です。 この言葉を聞きながら、私は、 あなたが我…

この1週間の私

あなたへ 今日の私は、なんだかとても疲れています。 前回のあなたへの手紙を書いてからの私は、 大きな課題に向き合いながら、日々を過ごしていました。 私にとっての大きな出来事が起こったのは、2月29日のことでした。あの日の私は、閏年に関する思い出を…

閏年 -2024-

あなたへ 今日は、2月29日。 今年は、閏年です。 今日の私は、閏年に関する思い出を振り返っていました。 4年前の閏年の私は、あの子の予定狂わせの呪文にかかり、 あの子の専属運転手となって、慌ただしく1日を過ごしていました。 あの日は、本当は、やりた…

速達便

あなたへ 空を見上げて、小さく呟いた私の言葉たちは、きっと風に乗って、あなたのところまで、運ばれて行くんだろうな 私がこんなふうに考えるようになったのは、いつの頃からだっただろう。 春の柔らかな風に、夏の爽やかな風に、秋の涼やかな風に、冬の冷…