夏の音が聴こえる
そうか 梅雨が明けたんだ
大好きな夏が来た
彼とは 夏に出会った
暑い夏の夜に出会って 恋をした
それからの夏は より一層 特別な季節に変わった
夏に出会って
夏にいなくなった
あれから 2回目の夏
やっぱり夏は好きだけれど
苦しくて 何だか 悔しくて 逢いたくて 涙が出る
だから私は 空を見上げる
この空の彼方 きっと彼がいる
雲の隙間から
時には笑って 時には心配そうに
こちらを 覗き込んでいる彼を想像する
元気ですか? って
青く澄み渡った空に声を掛けても
返事は聞こえないけれど
そうして空を見上げているうちに涙が乾く
そしてまた夏の音が聴こえてくる
彼がいなくなった日も こんなふうに暑かった