今夜も星が綺麗だった
澄んだ空気に光るオリオン座を見つけた
「オリオン座しか覚えていない」
いつかの星空の下
彼にそんな話をしたことを思い出す
あの時 彼は星座を教えてくれたんだっけ
あの星はね
見える?
あっちの星がね
そうだあの時 彼は北斗七星やおおぐま座を教えてくれたんだ
北斗七星は習ったけれどおおぐま座は習ってないよ
えっ 習ったはずだよ
私だけ習っていないんだよ
笑いながらそんな会話をしたことを思い出した
楽しかったな
ふとしたきっかけで
その時の
彼の言葉を 彼の声を 思い出す
どんな時も一緒にいてくれた彼
元気にしていますか
小さく呟いた私の声は
彼のところまで届いただろうか
星空の下 目を閉じたら
彼がすぐ側にいる気がした