彼の遺影と話す夢を見たのはこれで2度目だ
彼は言った
遊びに来てみる?
そんな彼の言葉に頷くと
彼は私の手を取り
遺影の中に入れてくれた
遺影のあちら側には
彼が今いる場所があった
ここでは自分の好きな事が出来るんだよ
そう言って
彼はその場所を案内してくれた
彼の話を聞きながら
相槌を打ったけれど
私はただ彼の隣を歩く事が嬉しかった
目が覚めるといつもの朝だった
寝起きのまま
彼の遺影をじっと見つめてみた
彼の場所に繋がっているのだろうか
そこにいるの?
そんな私の言葉にも
彼はただ笑ってくれるだけで
夢の中みたいに答えてはくれないけれど
彼が向こう側で楽しんでいる事が分かって良かった
また逢いに来てね
相変わらず笑っている彼に話しかけた私の言葉は
そこから彼に届いただろうか