あなたへ
先日、あの子を学校まで送って行った日のことでした。
まだ朝陽が顔を出したばかりの時間に出発したあの日、
あなたにも、見せたい景色を見つけました。
早朝に起きるようになった私は、
ゆっくりと昇る朝陽を見る機会も増えましたが、
部屋から見るそれとは全く違う、
とても綺麗な景色を見つけました。
それは、これまでに、何度も通ったことのある、
あなたもよく知っている場所から見た朝陽でした。
思わず、息を飲むほどの景色に、
私は、しばらくの間、見惚れていたのでした。
あの子の通う学校へ辿り着くまでには、
必ず大渋滞に巻き込まれ、
カーナビの到着予定時刻を大幅に遅れての到着になりますが、
渋滞のお陰で、
綺麗な空を、ゆっくりと眺めることが出来ました。
相変わらず、寒さが苦手な私ですが、
この時期だからこその素敵なものを見つけることが出来た朝は、
なんだか、いつもとは違った1日の始まりに思えました。
見ようとしなければ見えないものは、
きっと、どこにでも転がっていて、
それを見つけることが出来たら、
ちょっぴり、幸せになれるような気がします。
小さな小さな幸せのカケラを、
この両手いっぱいに集めて、
あなたへのプレゼントにしよう
いつの頃からか、
見落としてしまいそうな小さな幸せのカケラを探すようになった私の手の中には、
またひとつ、
あなたへのプレゼントが増えましたよ。