昼間のやわらかな陽ざしが
暖かくて気持ちがいい
春を感じられる陽気になってきたね
彼を送り出して
2回目の春を迎えるキミは今ごろ
ただ目の前にある試練と必死に戦っているところだね
今のキミはまだ
もうすぐあの日を迎えることを
知らずにいるんだ
晴れた空
暖かくて気持ちのいい陽ざし
そう
あれは5月のとても暖かな日だった
夏が大好きなキミにとって
2番目に好きな時期のはずなのに
あの日だけは何かが違ったんだ
山積みになった
やらなければならないことを全部放り投げて
何時間そうするつもりなのか
空を仰ぐ銅像にでもなったかのように動かないまま
ボーッと空を見上げる
そうして
キミはどこか遠くへ
逝きたいと思ってしまうんだ
どこまでも
どこまでも
深い闇の底まで堕ちていく
死にたいわけじゃないけれど
生きたくない
そんなことを考えていたあの日
泣いていたのか
泣くことさえ出来ずにいたのか
鮮明な記憶が残っていないあの日のキミは
まるで別人だったんだ
私はキミに
敢えて頑張れとは言わないよ
だって
もう充分に頑張ってる
だから
キミは大丈夫だよ
とだけ伝えておくよ
あれから2年と10ヶ月後のキミは
今ここに生きている
残念ながら
彼を想いながら辛いことも
泣いてしまうことも
今のキミと変わらないけれど
未来のキミは
時々後ろを振り返りながらも
頑張って前を向いてる
そう「頑張って」前を向いてるよ
今のキミが忘れてしまった夢を思い出して
再び自分らしさを取り戻すことが出来た
夢?年甲斐もなく?
なんて君は言うのだろうか
夢を持つことに
年齢なんてあまり関係ないのかも知れないよ
いや絶対に関係ない
いくつになっても夢は持った方がいい
私はそんなふうに思っているよ
キミには
これからも乗り越えなくちゃいけない壁が
いくつもあって
あーぁ もう嫌だよ
そんなふうに途方に暮れてしまう時もあるけれど
キミはちゃんとここまで来れたよ
だから大丈夫
安心して堕ちておいで
キミがここに辿り着く頃
私は何処にいるのだろう
少なくとも
此処じゃない何処かにいたいと思っているよ
先へ
先へと歩みながら
今度はきっと
ここにいるキミを想うのだろう
よく頑張ったねってキミに称賛の言葉を送りながら
私はここに辿り着いたキミに
新たに伝えたいことを見つけているのかも知れない
私は私のペースで歩を進めながら
キミがずっと
自分のことを信じることが出来るように
ここから先も懸命に頑張るよ
大丈夫だよ
キミはね
きっと
キミが思っているより
ずっと強いんだよ