彼に促されながら、それぞれに寝る支度を整えた。
「今日は、3人で寝ようか。」
彼からの提案に、3人揃って寝室へ移動し、あの子と私は、早々に布団に入った。
3組が並んだ布団は、
あの子と私が、寝支度を整えている間に、彼が敷いてくれた。
彼の布団を真ん中に、左側があの子。右側が私。
彼が電気を消すと、部屋の中は、やわらかな月明かりに照らされた。
「お邪魔しまーす。」
そんなことを言いながら、何故かあの子の布団に入った彼。
きっと擽られているのだろう。
あの子が笑いながら、必死で抵抗している様子が分かる。
やがて、あの子の笑い声が、小さなクスクス笑いへと変わり、夜の静けさが戻る。
そして、彼があの子の耳元で、何が囁いたように見えた。
あの子は、一瞬、何か言いたそうな顔をしたようだったけれど、余程疲れていたのだろう。すぐに、眠ってしまったのが見えた。
微笑みながら眠ったあの子の寝顔からは、今日は楽しかったと言っているように見えた。
そうして、彼は、あの子の寝顔を確認すると、あの子の髪をそっと撫でて、私の布団の中へと入って来た。
「おやすみ」
そう言って、布団の中で、彼は私を力いっぱいに抱きしめた。
そして、彼は、私の耳元で言ったんだ。
「何度生まれ変わっても、ずっと一緒にいよう。約束だよ。愛してる。」
私は、驚きながら、微かに口を動かしながら、強い眠気に襲われた。
彼の温かさを感じながら、心地のいい眠りに就けたことをよく覚えている。