あなたへ
昔々のお話です。
時は、江戸時代に遡ります。
弘化3年、肥後国の海中に、
毎夜のように光るものがあったそうです。
役人が確かめに行ったところ、
海中に住む、アマビエと名乗る怪物が現れました。
その姿は、3本足に、鱗のある体、長い髪、
そして、くちばしのついた顔であったとか。
アマビエと名乗る怪物は、
今後6年の豊穣と病気の流行を予言し、
疫病が流行したら、私の絵を描いて皆に見せるようにと言い残して、
再び、海へと帰っていったそうです。
コロナウイルスという疫病が蔓延し、
どれくらいが経ったでしょうか。
まだまだ油断出来ないこちら側の事態ですが、
早く、穏やかな日々に戻りますようにと願いを込めて、
今日の私は、プラ板で、アマビエ様を作りました。
先日、怪我した足の痛みに、苦痛な毎日を過ごしていた私ですが、
今日は、楽しく過ごすことが出来ました。
あなたの分と、あの子の分。
色違いで、3つのアマビエ様を作りました。
青のアマビエ様はあなたへ。
あなたがいるそちら側は、
きっと、病気も何もない、穏やかな場所なのだと思いますが、
この先もずっと、
穏やかな日々でありますようにと、願いを込めて。