あなたへ
その温かな手を離さなければならなくなってから、
私は、何度、あなたの夢を見ただろう。
夢の中で、あなたがくれた、
ひとつひとつの甘い時間を思い出していました。
あなたと手を繋いで、公園を散歩した日のこと。
ただ、黙って、私を抱き締めてくれたこと。
真剣な眼差しで、プロポーズをしてくれたこと。
愛してる そう伝えた時の、嬉しそうなあなたの甘い声。
夢の中で、あなたと過ごした大切な時間を、
ひとつずつ、並べながら、
私は、時々こうして、あなたからの愛を確認するの。
ただの夢。
きっと、誰かに話せば、
そんなふうに一蹴する人もいるのでしょう。
でも、私はね、それは違うと思うの。
きっとね、愛を伝えるやり方は、人それぞれなのよ。
夢の中で、その想いを伝えてくれるあなたと、
手紙を綴り、この想いを伝える私。
きっとこれが、今の私たちの、
想いを伝え合うやり方なんだね。
そちら側と、こちら側。
離れ離れの私たちだけれど、
これからもずっと、こんなふうに、
私たちのやり方で、想いを伝え合いたいね。