拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

今世に生きたあなたを想う時間

あなたへ

 

あなたを見送ってからの私は、

次の来世で、あなたと出会う日のことを、何度、思い描いただろう。

 

その時の私は、きっと、あの時と同じ気持ちがするんだろうな。

あぁ、この人だ

やっと逢えたって。

 

来世での私の気持ちを思い浮かべては、

どんなにその姿が変わっても、

あなたと出会った瞬間に、私はあなたを見つける自信があるから、

この記憶がなくたって、問題はないのだと、ずっと、そんなふうに考えていました。

 

この一生を掛けて、自分自身を磨き続けよう

それが今、私のやるべきことなのだと、

何度も、未だ見ぬ来世での私たちを思い描きながら、

こんなふうに、今の私の生き方を見つけることも出来ました。

 

でも、来世の私が、

どんなに、この人だって、自信を持って、

あなたを探すことが出来たとしても、

そこにあるのは、はじめましてから始まる、新しい恋。

 

来世でのあなたの隣にいる私が、

今の私が学んだものを、全部、持って、生まれ変わったとしても、

今の私じゃないんだな。

 

そんなふうに、視点を変えてみると、

今の私が、あなたを想うこの気持ちは、

この人生の中でしか、感じることの出来ない気持ちなんだなって、

なんだかとても、

此処にある時間が、掛け替えの無い時間に思えました。

 

これから先の私もきっと、

あなたを想い、涙を流したり、

逢いたくて、苦しい時間を過ごすこともあるけれど、

今世に生きたあなたを想う時間は、この人生だけなんだなって。

 

この記憶を持って生まれ変わることが出来ない代わりに、

今、此処にいる私は、

今世を生きたあなたを想う気持ちを大切にしながら、

出来るだけ、たくさんの想いを、

そちら側のあなたに、伝えていきたいな。

 

 

 

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