拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

もし出来れば、もう少しだけ、この世界に生きたかったあなたへ

あなたへ

 

もしも、もう少しだけ、

この世界にいることが出来たとしたのなら、

あなたは何を見たかった?

どんなことをしてみたかった?

 

ねぇ、あの頃のあなたは、感じていたかな。

日常の中にある、とても美しいものの存在を。

何も変わらない日々の中に、

どんなに素敵なものが、たくさん詰まっているのか。

 

あなたは知っていましたか?

本当に大切なものは、いつも目の前にあるんだよ。

もしも、もう少しだけ、

この世界にいることが出来たとしたのなら、

あなたは、何を見つけていたのだろう。

 

ねぇ、あなた。

 

あれからのこの世界が、どう変わり、

あれからのあなたの大切な人が、何を見るのか、

私が、全部教えてあげるよ。

 

あなたが見つけることの出来なかった美しいものを、

全部、教えてあげる。

 

もし出来れば、もう少しだけ、この世界にいたかったあなたへ、

文字に乗せたこの想いたちが、あなたの元へ届きますようにと願いながら、

あの夏のあなたの想いを大切に抱き締めて、

私は此処に、生きていくよ。

 

私が綴った手紙たちは、

ちゃんと、あなたのところへ届いているでしょうか。

 

私が綴った文字たちは、きっと何処かにいるあなたを、

ギュッて、抱きしめることは、出来ているでしょうか。

 

こうして、あなたへの手紙を書くのも、今日で、5年目を迎えます。

 

日々の想いを綴りながら、あなたを想い、

心を込めて手紙を書くこの時間は、

私にとっての掛け替えの無い時間。

 

もう此処に、あなたはいないけれど、

此処にある掛け替えの無い時間は、

あの頃のあなたの想いがくれた、大切な時間たちです。

 

あなたは、本当に不思議ですね。

 

あなたが此処にいなくても、前を向いて歩めるようにと、

あなたは、たくさんのその材料を、私に遺してくれました。

 

あなたが私にくれたこの時間を大切にしながら、

此処から先も、ゆっくりと、歩んで行けたらいいな。

 

きっと、空に近い場所にいるあなたへ、

この想いが、届きますように。

 

いつでも、愛しているよ。