拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

さようならという挨拶

あなたへ

 

さようならって挨拶あるじゃん?

この言葉ってさ、学校以外では、使わないよね

なんで学校では、さようならって挨拶するんだろうね

 

これは、先日のあの子の言葉です。

 

私にとっては、特に疑問を持ったことのなかった挨拶でしたが、

会社では、

お先に失礼します

お疲れ様でした

 

友達には、

またね

 

確かに、あの子の言う通り、さようならという挨拶は、

学校以外では、使ったことも、言われたこともない挨拶の言葉でした。

思えば、あなたの口からも、

さようならという言葉は、聞いたことがありませんでしたね。

 

さようならって、どんな意味があるのだろう。

 

あの子の声に耳を傾けながら、調べてみると、

「さようなら」は、漢字では、「左様なら」と書き、

「そういうことならば」という意味の句、

「さようならば」が省略されたものであることを知りました。

さようならという言葉の元は、接続詞であったようです。

それが、「ごきげんよう」「のちほど」など、

他の別れの表現と結びついた形で用いられるようになり、

江戸時代後期に、独立した別れの言葉として一般化されたのだそうです。

 

因みに、江戸時代までは、

「さようなら、ごきげんよう」と挨拶をしていたそうですが、

明治以降、男性が「さようなら」、女性が「ごきげんよう」と言い分けるようになり、

昭和になると、

「ごきげんよう」という挨拶は、あまり使われることがなくなり、

女性も、「さようなら」と言って別れるようになったのだそうです。

 

時間を掛けて少しずつ、言葉の形が変わったり、

あまり使われなくなった言葉があるように、

ずっとずっと先の未来では、学校での挨拶も、

さようなら ではなく、

別な挨拶の言葉へと変わっているのかも知れませんね。

 

さて、前世でも、そのまた前世でも、きっと結ばれていた私たち。

例えば、前世の私たちは、

どの時代を一緒に過ごしていたのでしょうか。

 

もしかしたら、前世の私たちは、当たり前に、

「さようなら」「ごきげんよう」と挨拶をしていたのかも知れませんね。

 

では、前世では、そうであったのかも知れないと期待を込めて、

今日は、明治時代の挨拶で、この手紙を締め括りたいと思います。

 

あなた、ごきげんよう。