あなたへ
こちらでは、連日、雨や曇りの日が続きましたが、
昨日は、久しぶりに、朝からとても綺麗な青空が見えました。
青い空が嬉しくて、昨日の私は、ベランダに出ては、空を見上げて、
見る度に変わる空の形を楽しみました。
昨日の私が最後にベランダに出たのは、夕方の時間帯。
見上げた空に見つけたのは、
とても大きな龍によく似た形の雲でした。
格好良い!
思わずそう声が出てしまうほどに、大きく立派なその雲の形に、
私は、あなたを重ね合わせていました。
あの日、きっと、龍になって、空高くへと昇って行ったあなた。
あれからの私は、龍になって、空を自由に飛び回るあなたの姿を、
何度、思い描いたでしょうか。
これまでにも、何度か、龍の形によく似た雲を見つけて来ましたが、
昨日のそれは、これまでに見つけた中で、
いちばん大きく、とても立派な龍の形の雲でした。
あなたなの?
私はここだよ
空の上から、真っ直ぐにこちらを見つめているようにも感じたその姿に、
思わず呟いた私の声は、あなたのところまで届いたでしょうか。
何故だか、あなたが、その姿を見せに来てくれたような気がして、
空から目が離せないままに。
昨日のあの時間は、きっと、
そちら側のあなたと見つめ合った時間。
昨日のあなた、とても格好良かったよ。