あなたへ
こちらでは、梅雨明けと同時に、
夏らしく、とても暑い毎日が続いています。
夏になると、私が恋しくなるのは、水遊びです。
あなたは気付いていましたか。
私ね、実はこっそりと、水遊びが大好きなの。
力強い太陽の光に照らされて、
始まったばかりの夏を楽しみながら、思い出していたのは、
あなたが此処からいなくなる前の年、
元気だったあなたと過ごした最後の夏の日のことです。
あの年、家族3人で、川へ遊びに行ったこと、
あなたは、覚えていますか。
ほんの少しの水遊びのつもりで、川へ出掛けた私たち。
タオルと、あの子の分の着替えしか準備していなかったのに、
気が付けば、家族3人で、ずぶ濡れになっていましたね。
きっとすぐに乾くし、まぁいいかって、笑って、
存分に、豪快な水遊びを楽しみましたっけ。
あの日も、とても暑かったけれど、
青い空も、爽やかな風も、川の水の冷たさも、
とても気持ちが良かったね。
あれは、
水遊びが大好きな私の、最後の水遊びの思い出。
元気なあなたと過ごした最後の夏は、
最高に楽しい時間を過ごしました。
ずぶ濡れになりながら、3人で、たくさん笑ったこと、
今でもよく、覚えています。
あの夏のあなたが、最高に楽しい夏をくれたから、私は、大丈夫。
あれ以上に楽しい夏は、もういらないよ。
水遊びを恋しく思いながら、今日もまた、
あの夏の家族3人の笑い声を思い出して。