あなたへ
俺だけ、夏休みが短い気がするんだけど!
叫び声にも近いあの子の声は、
あなたのところまで届いたでしょうか。
ただ今、あの子が専門学生になって、2回目の夏休み中です。
コロナウイルスの影響から、様々に行動が制限される現状とはいえ、
夏休みというだけで、ワクワクとしてしまうものなのでしょう。
バイクの手入れや、車の手入れ。
そして時には、新しい物事へ挑戦してみたり。
制限はあるものの、あの子なりに楽しい夏休みを満喫してきたようですが、
夏休みと言えば、もれなくついてくるアレの存在が、
毎回、あの子の頭の中から、すっかりと消えてしまうのは、
夏の暑さのせいなのでしょうか。
夏休みに漏れなくついてくるアレ。即ち、大量の課題たちです。
ヤバイ・・・俺、何もやってない・・・
お盆を過ぎ、急に焦り出したあの子は、
ほんの少ししか遊んでいないにも関わらず、気が付けばお盆を過ぎているのは、
自分だけ、夏休みが短いからなのではないのか などと言い出しました。
そんなはずはないのですが、
楽しく過ごす時間とは、あっという間に過ぎ去るものです。
あの子にとって、とても短く感じるほどに、
この夏休みも、充実した時間を過ごすことが出来たということなのでしょう。
お盆を過ぎ、夏休みも僅かに差し掛かる頃のあの子に残るのは、
楽しく遊んだ夏の思い出と、大量の課題たち。
あの子の人生には、既に、何度もの夏休みがあったはずですが、
お盆を過ぎた頃になって、初めて焦り始めるのは相変わらずで、
夏休みの今頃になると、大量の課題に向かうあの子の姿は、
我が家の夏の風物詩となりました。
コロナウイルスの影響により、昨年は、夏休みが短く、
此処にその姿はありませんでしたが、
今年もまた、我が家の夏の風物詩が戻ってまいりました。
昨年と同様に、花火大会もお祭りも、楽しいイベントごとはありませんが、
此処に変わらぬ、我が家の夏の風物詩を見物しながら、
夏の終わりを楽しみたいと思います。
さて、今頃のあなたは、少し心配しているでしょうか。
本当に大丈夫?って。
あの子なら大丈夫ですよ。
あの子は、なんでも器用に熟すあなたの血を引く子ですから。