拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

夢と現実の間で見つけたもの

あなたへ

 

あなたは、こんなにすぐ近くにいたんだね

 

間も無く、眠りに就けそうな、

けれど、完全な眠りまでには、ほんの少しの距離がある。

こんな夢と現実の隙間に、僅かな意識を巡らせた私が感じたのは、

すぐ側にいるあなたの温もりでした。

 

眠りの入り口の、ほんの少しだけ手前側。

私の意思では、決して探り当てることの出来ないその場所で、

あなたを見つけたのは、これで何度目だっただろう。

 

決して、長い間、止まってはいられない眠りと現実の隙間の空間は、

ほんの僅かにだけ、あなたの世界と重なる世界であるのでしょうか。

 

僅かに意識を巡らせて微睡んだ、短い時間を思い返しながら、

今日の私は、あなたの顔を、何度も覗き込んでみました。

 

素敵な奇跡か何かが重なって、

そちら側のあなたの声が聞こえてはくれないかと、

僅かな期待を持って、その答えを待ってみたけれど、

今日も、あなたは、いつもと変わらずに、

微笑んでくれるだけでしたね。

 

今のあなたは、きっと、空の彼方でありながらも、

遠くとも、近くとも取れるような、

不思議な距離のある場所にいるのかも知れないなって、

そんなふうに、ひとりで納得しながら、

夢とも、現実とも区別がし難い曖昧な空間に感じた、

あなたの温もりを、もう一度、しっかりと思い出してみました。

 

何度思い出してみても、

夢の中にしては手前過ぎるあの場所は、

今のあなたがいる場所に、ほんの少しだけ、重なっていた気がして。