拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

家の側で見つけたもの

あなたへ

 

先日の夕方、散歩をしながら見つけたのは、

薄いピンク色に染まった空と、そこによく映える冬色をした木の景色でした。

 

家のすぐ側ではありますが、いつもは歩かないような場所で見つけました。

ほんの少し角度が違っただけで、こんなに素敵な景色が見えるんだなって、

僅かに立ち止まって季節を見つめた時間には、

豊かなものが流れているようにも感じました。

 

こんなにすぐ側に、

あなたにも見せてあげたい景色が隠れていただなんてね。

 

見つけた景色に感動の気持ちを覚えながら、家に向かって歩みを進めると、

家のすぐ側に自販機を見つけました。

きっと、私たちがこの場所に越して来るずっと前からそこにあったはずなのに、

私はこれまで、その存在に全く気が付いていなかったようです。

 

気持ちに余裕がなければ、

そして、見ようとしなければ、

見落としてしまうものがたくさんあるのかも知れないと、

こんなふうに気が付いたのは、いつのことだっただろう。

 

近所を散歩しながら、初めて見つけたものが、

新鮮で、真新しいものにも思えて、

なんだかそれが、とても嬉しくて、ひとりでに頬が緩んでしまいました。

 

とても小さな発見ですが、

私は今、漸く、色々なものが見えるようになったのかも知れないなって。

 

こちらでは、随分と日が短くなり、朝晩の冷え込みも増して来ました。

今年の冬は寒くなるらしいと、こんな声を聞いたのは、

まだ秋の頃のことでしたが、

その言葉の通り、近頃感じる冷たい風に、今年の冬の厳しさが伺えるように思います。

 

寒さは苦手な私ですが、

この冬は、私にとって、なんだか特別な冬になるような気がして、

今からとてもワクワクとしています。