拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

大きな節目を迎えて

あなたへ

 

20年間、育ててくれて、ありがとうございました

これからも宜しくお願いします

 

これは先日のあの子の言葉です。

 

あの子はまだ19歳ですが、

成人式という大きな節目を迎え、これまでの感謝の気持ちを言葉にしてくれました。

 

本当は、成人式の日に言うつもりだったんだけれど、

遅れてごめんね

 

成人式の日を楽しみにし過ぎていて、

準備していた言葉を伝え忘れてしまったのだと笑ったあの子は、

なんだかとても照れくさそうにしていました。

 

思いもよらぬあの子からの言葉を、大切に、何度も反芻しながら、

私は、あなたとの時間を思い出していました。

 

私たちの子育ては、正解なのかな

 

自分たちの子育てが正解かどうかは、

きっと、俺たちが決めることじゃない

大きくなったあの子が決めることなんだと思うよ

 

あなたは覚えていますか。

これは、いつかの私たちの会話です。

 

あなたはあの日、言ったの。

 

あの子が成人式を迎えた頃に、

親である私たちに感謝の気持ちを持ってくれたのなら正解だろうし、

そうじゃなければ、あの子にとって、

良い親にはなれなかったってことだと思うよって。

 

私たちは親だけれど、決して完璧なんかではなくて、

たくさん迷ったり、悩んだりしながら、あの子を一生懸命に育ててきましたね。

 

岐路に立たされた時には、

どんな選択をすることが、あの子にとって、幸せの道へと繋がるのだろうって。

私たちは、いつでも、

あの子の幸せを一番に考えて、答えを見つけてきましたね。

 

先日のあの子は、

あの頃の私たちへの答えをくれたように思いました。

 

ねぇ、あなた。全部、良かったね。

あの子の親になれたことも、

たくさん悩んだ時間も、迷った時間も、全部、良かった。

 

もし、出来れば、

あの子からの答えを、あなたと一緒に聞きたかったな。

 

もしも此処にあなたがいてくれたのなら、

あなたは、どんなふうに笑ったのだろう。

 

あの頃の私たちには、想像すらつかなかった未来が、

今、此処にあります。

 

ありがとうございました

 

そこに詰まったあの子からの想いを、

今日は、あなたにも送りたいと思います。

 

ねぇ、あなた。本当に良かったね。