拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

新たな冒険

あなたへ

 

この夢は、叶わない

 

ふと、私の中に、こんな答えを見つけて、涙を流したのは、

実は仕事を辞めましたと、あなたへこんな手紙を書いてから、

どれくらいが経った頃だっただろう。

 

あの会社を去り、ゆっくりとした時間を過ごしながらも、

やる気と希望に満ち溢れていたはずだったのに、

そこから少し先で私を待っていたのは、とても衝撃的な答えでした。

 

この夢は絶対に叶うはずなのだと、それだけを信じて歩んで来た私にとって、

思ってもいなかったその答えは、

再び、私を暗闇の中へ閉じ込めるには、十分過ぎる材料でしたが、

長くの間、落ち込むことがなかったのは、

私が夢として追ってきたものは、完成を迎えたのだと、

自分でも思ってもいなかったこんな言葉が、

私の中に、突如として浮かんだからでした。

 

言葉が降りてくる。

こんな表現がピタリと当て嵌まるようなあの感覚が、一体何だったのか、

今でも、不思議で仕方がありませんが、

完成という表現は、静かに、私を納得へと導いてくれたのでした。

 

このまま、立ち止まってもいられないな。

 

完成を迎えた夢を、そっと胸の中に仕舞って、

直ぐに自分なりの前を見つけようとすることが出来たのは、

あの会社を去り、それまでの間、

ゆっくりと休むことが出来たからなのかも知れません。

 

折角だから、やってみたいことに挑戦してみよう。

 

深く物事を考える間もないままに、思い付きにも近い行動を起こすことは、

これまでの私らしい行動とは逸脱しているようにも思えましたが、

思い付いたままに行動を起こしてみると、

意外にも、物事はスムーズに進んでいきました。

 

ここ最近の私は、実は、とても忙しくしていました。

物事の始まりというのは、いつでもバタバタと忙しなく、

日々は、あっという間に過ぎていきますが、

それでも、変わり行く景色を見つめるのは、なんだかとても楽しくて、

ワクワクとしながら、歩んでいます。

 

私の新しい冒険は、まだ始まったばかり。

 

私が、ずっと待ち望んでいた未来は、やって来なかったけれど、

此処から先へ歩んで行けば、きっと、

新しい何かを見つけることが出来るのでしょう。

 

今は、此処から見える景色を楽しみながら、

ゆっくりと歩んで行きたいと思います。