あなたへ
今日のあなたは、どんなことを想っていましたか。
今日の私は、
あの日のあなたが私にくれた温もりを感じていました。
あの日と同じように、
この手を握り締めて、手の内側に感じたあなたの温かな温度を、
ただ、感じていました。
あの日から、8年が経ちました。
あなたのその手の温もりが、
今も私を優しく包み込んでくれるように、
あの日の私の手の温もりは、
今もあなたの側にあるでしょうか。
あの夏のあなたの温度を感じながら、
この8年間を振り返り、
胸の内側に溢れる想いを文字に綴るのなら、どんな言葉が相応しいのだろうかと、
今、感じる想いに相応しい言葉を探しました。
それなのに、何故なのでしょうか。
あなたに伝えたい想いがたくさんあるのに、
今日の私は、想いを上手く言葉に出来ないままに、
涙だけが溢れ続けてしまうのです。
だから、今日の私は、
ただ、涙を流したまま、
胸の内側に留まった、言葉にならない想いをしっかりと感じてみました。
止め処なく溢れ続ける涙をそのままに、
生暖かな温度を頬に感じながら、
それら全てが、
あなたへの愛で出来たものだということを、
ただ感じていました。
最期の瞬間まで、
懸命に生きたあなたを、
私たちは、いつでも誇りに思っているよ。
きっと、空の彼方、
何処かで笑っていてくれるあなたへ。
言葉にならないままのこの愛たちが、全部、届きますように。