拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

私たちの季節の感じ方

あなたへ

 

ねぇ、あなた

アイスコーヒーがいい?それともホット?

 

思わずあなたにこう声を掛けたのは、先日のことでした。

 

こちらでは、気が付けば随分と日が短くなって、

朝晩には、肌寒さを感じるようになりました。

 

この時期に迷うのは、あなたへのコーヒーの温度。

 

アイスが良いのか、ホットが良いのか、

思わずあなたに声を掛けてしまうところは、

あの頃と、全く変わってなどいないのだと、

先日の私は、こんな自分を見つけて、思わずひとりで笑ってしまいました。

 

あなたの声が聞こえないままに、

分かった。わたし肌ね。

なんて返事をしてしまうところもまた、

私はあの頃のまま、何も変わってなどいないようです。

 

だって、その声が聞こえなくたって、ちゃんと分かるもの。

 

こんなふうに迷った時にあなたが好むコーヒーの温度は、

あの温度でしょう?

 

急に暑くなり、

ホットコーヒーから、アイスコーヒーへと変えたのは、

今年の夏の始まりの日でした。

 

今年は夏の手前を感じる暇もなく、一気に夏がやって来たから、

この温度のコーヒーを淹れるのは、1年振りですが、

思えば、これは、私たちだけの季節の感じ方でしたね。

 

夏の手間と秋の始まりには、

ホットでも、アイスでもなく、丁度その間。

人肌温度のコーヒーを好んだあなたは、今も変わらずにいてくれるでしょうか。

 

わたし肌。

こんな言葉が生まれた日のことを、今日もまた思い出しながら、

あの日のあなたの笑顔を思い出していました。

 

ここから暫くは、わたし肌の温度のコーヒーを淹れますね。

 

 

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