拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

休息の時間と知らない本

あなたへ

 

大きな一歩を踏み出してからの私は、

日々、目の前の課題に取り組みながら、自分なりの一歩ずつを歩んできました。

 

時には、目の前の課題に途方に暮れながらも、

歩みを止めることはなかった私ですが、

突然に集中力が切れて、脱力感と共に、

何も手に付かなくなってしまったのは、先日のことでした。

 

疲れたなって、大きなため息ばかりが漏れ出てしまうばかりで、

全然、前に進めない。

 

こんな重苦しい気持ちに、どうしたら良いのか分からずに、

それなら、少しだけ休んでみようと思い立ちました。

 

時間帯は既に夜。

限られた休息の仕方の中で、私が選んだのは読書でした。

 

此処へ越してきてから、

押し入れに仕舞ったままになっていた本用のダンボール箱を開けて、

何気なく、一番上にあった本を手に取ってみると、

全く記憶にないタイトルが目に飛び込んできました。

 

あれ?こんな本、持っていたかな

自分の持っている本は、全て把握しているはずなのにと、

初めて手に取ったような気がする本をまじまじと見つめてみました。

 

その綺麗さからすると、

一度読んだだけであったのか、それとも、買っただけで読まなかったのか。

発行の時期を見てみると、

あなたを見送り、少しの時間が経った頃に発行された本であることが分かりました。

 

あの頃の私が、本屋さんへと立ち寄って、

ゆっくりと本を選ぶことなど考え難いのですが、

今の私の手の中にあるのだから、

きっと自分で選んで購入したものだったのでしょう。

 

記憶にない本を読み進めてみれば、ページを捲るたびに、

どう生きたいのか、生きるとはなんなのかと、

様々に考えさせられるような内容のストーリーが描かれていました。

 

今の私にとっての、これからの人生へのヒントともなるような言葉が、

たくさん散りばめられているようにも感じたこの本は、

あの頃の私から、今の私への贈り物であったのかも知れません。

 

人生とは、つくづく不思議なものです。

 

偶然を装いながら、今の自分にとって、

必要だと思える言葉や考え方、視点を突然に見つけたことは、

これまでに何度あったでしょうか。

 

苦悩の連続なのが人生なのかも知れないけれど、

それを乗り越えるためのヒントが幾つも隠されているのもまた、

人生だと言えるのかも知れません。

 

本が入った箱の中、

偶然、一番上にあったその本を手にしたのが今であったのは、

今の私にとって、それが必要なタイミングであったからなのでしょう。

 

さて、久しぶりに休息を取った翌日は、

これまでになく爽快に目を覚ますことが出来ました。

 

どんなに好きなことであっても、

望んだ道を歩もうとも、

休む時間というのは、とても大切なものなのかも知れませんね。

 

私の新しい道はまだ始まったばかり。

 

試行錯誤を繰り返し、一歩進めば、新たな課題に途方に暮れたり、

これまでの私が知らなかった忙しなさが此処にありますが、

こんな苦悩も、大きな一歩を踏み出すことが出来たから知ることが出来たこと。

 

この先にはきっと、素敵な景色が広がっているに違いないと、

何故だか、強くそう感じるのだから、きっとそうなのでしょう。

 

時々、疲れてしまったら、こうして、ゆっくりと休んで、

新しい発見をしながら、楽しんで歩んでいきたいなと思います。

 

 

 

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